文化庁が9月17日に発表した「国語に関する世論調査」によると、「月に一冊も読書しない人」が6割超にのぼり、読書離れが加速している。どうすれば生活に読書を取り入れられるのだろうか。高校生新聞では、LINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている「読書好き」の高校生に、いつどうやって読書をしているかアンケートを行った。89人から寄せられた声の一部を紹介する。(佐々木菜緒)
【読書のタイミング】半数以上が「休日」「就寝前」「休み時間」
まず、いつ読書をすることが多いか聞いた。最も多かったのは「休日」で63%、次に「就寝前」の56%、「休み時間」の52%が続いた。スキマ時間よりも、時間に余裕があるときに読書をする人が多いようだ。
【本を選ぶポイント】タイトルや作家、店頭のPOP…
次に、本を選ぶ際に参考にしていることを回答してもらった。多かったのは「タイトル」や「表紙や装丁、帯」に関する回答、次に多かったのは「ジャンル」「作家」といった本の内容に関連する回答だった。
その他、知人からのすすめや、店頭のPOPを見て本を選ぶ人も多いようだ。
【読書のメリット】テストの点数UPやストレス発散
次に、読書のメリット、あまり本を読まない人に伝えたい読書の魅力について教えてもらった。
■読解力や思考力がつく
本を読むことによって「読解力や文章力がつき、国語のテストで点数が高くなる」(司書が夢・高校2年女子)、「物語の内容や筆者の意見について自分の頭で考えたり、想像する癖が付くので、思考力や想像力が身に付く」(ポイズンアップル・高校3年)といった声が見られた。
■文章を読むのが速くなる
読書を続けることによって、文章を読むスピードにも大きな変化があるようだ。「文章を読む速度が速くなった。入試などのときに役に立っている。」(ゆず・高校1年女子)、「文章を読む時のスピードや解像度が段違いに変わったので国語の成績が安定した」(あお・高校3年女子)といった声があった。
■物語の世界に没入できる
「疲れていたり嫌なことがあったりした時にも読書をすれば、物語の世界に入り込んで忘れられる」(ちょ待って・高校1年女子)など、ストレス解消になるといった声も見られた。
【読書時間を作るコツ】自分のペースで楽しむ気持ちで
最後に、読書時間を作るコツや読書を習慣にするコツ、本の選び方など、読書を楽しむためのアドバイスをもらった。
■意識して時間を作る
読書時間の取り方については、「眠れない時に眠くなるまで読んだり、休日スマホを眺めている時間を少し読書にあててみたりするとよいと思う」(むく・高校2年女子)、「読書は空いた時間で楽しむよりも、時間を作り出して楽しむもの。『この時間は本を読む』と決めておいた方がいい」(チョコ彦・高校1年女子)といった、隙間時間を活用したり読書時間を決めたりするアドバイスが見られた。
■目標を立てる
「最初はすぐに読めてしまう本から始めて、だんだん長い本にシフトしていく。隙間時間に読んだり『1日何分読書する』と決めたりすればいいと思う」(紫7号・高校2年男子)、「1週間に何ページ読むなど、目標を掲げると読む気になるかも」(いちご大福・高校2年女子)といった、小さな目標を立てることで習慣化できるといったアドバイスがあった。
■読みやすい本を選ぶ
「はじめは短編集や好きなもの関係の小説を読むことからでよいと思う」(神原夏吉・高校1年男子)、「タイトルが自分の興味を引くもの、1~2文冒頭を読んで面白そうだなと思うものを図書館で借りる」(琥珀𓂃ོ・高校3年女子)など、本の選び方も大切という声もあった。
■楽しむために無理はしない
「速読や内容をしっかり頭に入れることを意識すると読書が嫌になる。何も意識せず気軽に読むとよいと思う。読み飛ばしたり読み返したりするのもあり!」(莉音・高校2年女子)と、まずは気軽に読書をすべきという声があった。さらに「自分に合った文字のサイズや文字の多さを見極めて、読んでいる途中に挫折しないように気をつけることが大事」(あひる・高校1年女子)など、楽しむためには嫌にならないように読むことも大事だというアドバイスが見られた。
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