私はパニック障害を抱えています。体がしびれ、胸が締めつけられるように痛くなったり、めまい、頭痛がしたりします。(高校生記者・うな=1年)
パニック障害を発症、不登校に
私がパニック障害を発症したのは中学1年生の12月でした。帰宅しようと電車を待っていたときに、激しい胸の痛み、めまい、頭痛、体のしびれが急に起こりました。
最初は「体のどこかがおかしい」と思い、病院を数カ所回りましたが、病名がはっきりしませんでした。最終的に心療内科に行き、パニック障害と診断されました。
パニック障害を発症してからは毎日がしんどく、中学3年生になるまで学校に通えませんでした。人が多くいるところに行けなくなり、公共交通機関は使えず、映画館にも入れなくなりました。勉強も思うようにできず、担任の先生には「高校受験は諦めたほうがよい」と言われました。
「憧れの高校生活を送りたい」
けれど、昔から見ていた「ホリミヤ」というアニメのキャラクターのように、学校に行って友達と遊びたい、部活動で全国大会に行ってみたいという憧れが強くありました。
そんな時、PMSを抱える女性とパニック障害を抱える男性の交流を描いた『夜明けのすべて』(瀬尾まいこ著、水鈴社)という本と出会いました。パニック障害とうまくつきあえば、憧れを現実にできると思い、外に出るようになりました。
最初は10分程度散歩をすることから始め、電車に乗ってみたり、映画館に映画を見に行ったりなど、いろいろなことに挑戦するようになりました。
症状を抑えることは難しいですが、先生方が勉強でわからないところを個別に教えてくれたり、人が多くいる場所を避けられるよう配慮してくれたりしたおかげで、中学3年生から学校に少しずつ通えるようになりました。
挑戦する勇気を持って
今、高校に合格し憧れの高校生として生活していますが、病気は完治していません。人が多い場所はまだ苦手で、集会などには出られないことも多いですが、自分なりにできることを増やしています。できないからと諦めるのではなく、やりたいから挑戦するという勇気を持ち、目標に向かって無理のないように挑戦してみてください。