あらゆる学問を扱い、現代社会を取り巻く問題にさまざまな角度からアプローチできる社会学部。他学部と比べ、マスコミやシンクタンクへ就職する卒業生が多いのが特徴だ。進学や就職状況を、一橋大学社会学部長の秋山晋吾先生に聞いた。(野口涼)

教員免許から社会調査士まで

―修士課程・博士課程への進学率を教えてください。

一橋大学社会学部では、学部卒業生の1割程度が修士課程に進学します。そのうち7割程度が修士課程修了後に就職するなどし、残りの2割強は研究者を目指して博士課程に進学します。

―どんな資格が取得できますか?

中学校社会科と、高等学校地理歴史科・公民科の教員免許状を取得できます。さらに一橋大学の社会学部では、社会調査を用いて社会事象や世論などを分析する「社会調査士」の資格取得に対応するプログラムを設置しています。大学院では、社会調査士のより発展的な資格「専門社会調査士」も取得できます。

マスコミ・シンクタンクへの就職が多い

―どんな分野に就職する学生が多いですか?

問題を多角的に理解する力を発揮できる分野への就職が人気で、他の学部に比べて、広告業界や放送業界といったマスコミや、シンクタンク(調査・研究機関)に就職する学生が多いのが特徴です。この結果は、社会学部での学びを通じて現代社会の問題にしっかりと向き合ったことに対する、学生なりの一つの答えなのではと考えています。最近ではコンサルタント業への就職も増えてきました。

 

 

秋山晋吾(あきやま・しんご)

一橋大学社会学部長・研究科長。1990年四日市南高校(三重)卒業、95年筑波大学第三学群国際関係学類卒業。98年千葉大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。ハンガリー・デブレツェン大学大学院留学を経て、2004年千葉大学大学院社会文化科学研究科博士後期課程修了。14年から一橋大学大学院社会学研究科教授、23年4月から現職。専門はヨーロッパ史、東ヨーロッパ地域研究。