慶應義塾大学は2月24日、2017年度から学部の一般入試で、パソコンやスマートフォンによって手続きする「インターネット出願」を始めることを明らかにした。紙の願書は廃止する。受験料の支払いは、クレジットカードなどを新たに利用できるようにする一方で銀行窓口での振り込みは廃止する。詳細は今年秋に発表するという。

ネット出願導入によって願書の購入や取り寄せが不要になり、パソコンやスマートフォンによる出願手続きが可能になることで「受験生の利便性が向上する」としている。ネットを利用できない受験者には個別に対応する予定という。

■受験料の銀行窓口振込は廃止

受験料は、従来のコンビニエンスストアでの支払いに加え、新たにクレジットカードと銀行ATM(ペイジー)が利用可能になる。一方で、銀行窓口での振り込みはできなくなる。ネット出願の導入により、受験料の金額を変更するかは明らかにしていない。

同日、17年度から一般入試などでのネット出願導入を発表した早稲田大は、入学手続きもネットを利用することを明らかにしているが、慶應大の入学手続きの対応は未定。

■AO入試などでは既に導入

慶應大は理工学部、総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部の4学部で実施しているAO入試や、経済学部のPEARL入試、各学部(看護医療学部を除く)で実施する帰国生・外国人留学生入試ではインターネット出願を16年度入試までに取り入れている。法学部のFIT入試、文学部の「自主応募制による推薦入試」、法学部など4学部で実施する指定校推薦入試は16年度入試までネットを取り入れておらず、17年度入試の対応は明らかにしていない。