私は「側弯(そくわん)症」という病気を持っています。背骨が捻じれを伴って左右に曲がる病気で、日本では100人に1人にみられるそうです。病気が進行し、手術を受けることになった私の体験をお話しします。(高校生記者・ゆりひま=1年)

小5のときに側弯症と診断

小学5年生の4月に私は側弯症と診断されました。遠足後に背中の痛みを感じ、X線検査を受けたことがきっかけです。

背骨がねじれる側弯症を患った

以前テレビ番組で側弯症が紹介されていて、大変な病気だと認識していたため落ち込みました。それから1年もたたないうちに病気が進行し、「背骨を固定するコルセットを装着しなければならない」と医者に言われたときは、将来が不安で仕方がなかったです。

事情を知らない生徒から冷ややかな視線が…

最初にコルセットを作ったときは背中が動かせなくなることが嫌で、中学1年生くらいまではほとんど着けず生活していました。しかし、病気が進行して違う種類のコルセットを新しく作り直し、中学校でも少しずつ着けるようになりました。

悩んだときに月を見ると心が癒やされます

体を曲げて物を取るのが難しかったり、寝るときにも装着するのでよく眠れなかったりと、日常生活のいたるところに支障をきたします。特につらいのは、体育のときに保健室でコルセットを外してから体育館や運動場に行くことです。休み時間の10分で準備しなければならず、全速力で走って移動します。それでも授業が始まる直前に着くので、生徒や先生から冷たい視線を向けられます。

気を遣われたくないので、生徒の中では仲の良い友達にしか病気のことは話していません。ただ、担任の先生には病気のことを話しているので、他の先生も事情は知っているはず。でも授業に遅れると、「遅いなあ」と思われているように感じます。そんな生活が嫌で泣いたことが50回くらいあったかもしれません……。

両親や友人が支えてくれた

側弯症による将来の不安や、「もっと早くに手術をしたほうが金銭的によかったのではないか」という後悔が押し寄せて、皮膚のかさぶたを取ったり物に当たったり感情のコントロールができないことがあります。最近手術することが決まって、側弯が改善するのではと期待していますが、不安がないわけではありません。しかし、病気が治るよう尽くしてくれる両親や悩みを聞いてくれる友人など、多くの人に支えられたおかげで今があります。私の気持ちに寄り添ってくれる彼らはとても心強い存在で、みんなと一緒に壁を乗り越えていきたいと思います。

周りの人たちは、私の気持ちを理解しようとしてくれました。人の気持ちが全てわかる人はいませんが、私も想像できる人になりたいです。