「あれ? なんで大量に食品が残っているのだろう」「なんで割引シールが多いのだろう」夕方や夜にスーパーに行くと、売れ残りの多さに違和感を覚えます。食品は余っているのに、なぜ「食糧危機」という言葉が出ているのでしょうか。(高校生記者・みとたま=3年)
夕方のスーパーは割引商品が並ぶ
私はいつも、学校帰りの夕方や夜にスーパーに行きます。ある日商品棚に向かうと、割引シールが貼られたおにぎりやお弁当、お総菜が大量に残っていました。そのときは何も感じず素通りしました。
その後、ニュースや「貧困問題」についての活動などで、「フードロス」について知りました。私たちが当たり前のように食べておなかいっぱいになっている一方で、世界には貧困地域などで食べたくても食べることができず、栄養失調に陥っている子どもたちがいます。紛争や自然災害が起きた地域に食糧支援を行っている「国連世界食糧計画(WFP)」によると、その数は約8億2800万人います。そんな状況にも関わらず、世界では13億トンもの食糧が廃棄されています。こんなにも食糧が捨てられているのに、紛争や環境問題で苦しむ開発途上国の人には食べ物が足りておらず、不平等な状態になっているのです。
食べ物の大切さを学ぼう
たくさん学んだ後で、大量の食品が残っていた売り場に行きました。その光景に、私たち消費者にとって割安に購入できるのでありがたいという思いと同時に、違和感を覚えずにはいられませんでした。
大切な食べ物を残さないために、私たちにもできることがあると思います。社会に「share」する仕組みを構築することや、食べ物が貴重なものであるという「教育」です。まず、余りそうになったら近所に分けたり、他の食品と混ぜて食べ切ったりする工夫。そして、食べ物の大切さを実感し、手を合わせて「いただきます」をすることが私たちにできる最初の一歩だと考えます。
みなさんが考える、これからの食糧危機を防ぐためにできる第一歩は何ですか? 私たちの未来を一緒に考えていきましょう。