高校生が使うSNSとしても支持されているツイッター(X)。度重なる仕様変更に不満を抱き、他のSNSへの移行を考えたりする人も多いと聞くが、現役高校生世代は何を感じているのだろうか。アカウントを13個持っているヘビーユーザーの高校生記者の木名瀬さん(P.N・2年)に聞いた。

13個のアカウントを使い分け

―アカウントをたくさん持っていると聞きました。

はい。X(旧ツイッター)にアカウントを13個持つ高校2年生です。とにかくツイッターが大好きで、暇な時間のほとんどをツイッター閲覧に費やしています。

13個のアカウントを用途によって使い分ける

―アカウントはどう使い分けているんですか?

アカウントは、学校の友人とつながる用、ゲーム仲間募集する用、好きなコンテンツについて語る用、趣味のイラスト投稿用、他のサイトと連携するためにのみ取得したものなどで分けています。

―それぞれのアカウントで、共通するフォロワーはいますか?

共通してつながっている人はほとんどおらず、全く別のコミュニティーを築いていますよ。ネット上のアカウントでは、自分の人格をすべて見せられません。そこで、あえて「自分の一面ごとにアカウント」を持ち、気分ごとに使い分けることが心地よさにつながっているのです。

トレンドがいち早くわかる

―ほかのSNSと比べて魅力に感じている部分は?

「トレンド機能」や「おすすめ機能」によって、話題を最も早く察知できる点です。話題のツイートの投稿者のプロフィールや過去のツイートを見ると、時系列や投稿者の気持ちの変化がわかり、ツイート内容をリアルに感じられます。

Twitterのトレンド一覧

話題のツイートについて言及したツイートが後に話題になることも多いので、どんな人がどんな風に感じるのか知ることができます。一つの話題を取っても楽しみが尽きません。

良かったところまで改悪されて

―イーロン・マスク氏がツイッターを買収してから、名称もXに変わり、さらにどんどん仕様変更が起きていますよね。どう感じていますか?

サークル機能廃止や、相互フォロー以外へのDM(ダイレクトメール)送信が有料化されたことなどに不安を感じています。

サークル機能は、限られた人や一部のグループにツイートが送れる機能でしたが、廃止が発表されました。これまでサークル機能で投稿していた内容がサークル外のユーザーにも見えるようになってしまうのかなど心配しています。

相互フォロー以外へのDM送信が有料化されたことはかなり不便です。例えば、非公開のアカウントにフォローリクエストをする際、自分が誰なのかをDMで併せて送っていましたが、今はそれもできなくなってしまいました。

現段階では無料版を引き続き利用していますが、今後無料版が致命的に使いにくくなってしまった場合は、有料版購入を考えるよりも先に、代替SNSを探すのではないかと思っています。以前からユーザーが不便に感じていたことに対する変更であれば納得できますが、良かったところまで変わってしまうのは受け入れ難いです。

混乱すら話題に昇華

―ユーザーを翻弄しているとの声も挙がっています。怒りの気持ちはありますか?

マイナスの気持ち、という感じではなく、こうした混乱すらも話題に昇華できるのがツイッターのおもしろさだと感じています。例えば、「X」への改名の理由がイーロン・マスク氏の息子の名前が「X AE A-Xii」に関係しているのではないかという噂や、アプリのアイコンが「X」になり通知の数字が表示されれば「Xの乗数」になるな……など、多様な角度からのツイート(ポスト)が見られます。

ツイッターを心から愛するユーザーに、これからも支え続けられるサービスであってほしいものです。