学力アップの強い味方である参考書。どの参考書を使えばいいのか、選び方はとても重要。高校生新聞の読者である高校生を対象に行った「使っている参考書」に関するアンケートを参考にしながら、紀伊國屋書店新宿本店で参考書売り場を担当する牛込由貴絵さんに「売れ行きの英単語帳」の話を聞きました。新学年に向けて、ぜひ参考にしてみて!(吉田るな=大学生ライター)
高校生の定番
【1】1年中人気のロングセラー
ターゲット1900(旺文社)
共通テストから国公立2次試験・難関私大レベルをカバー。入試の「でる順」を分析して作られており、難易度は「基本・重要・難単語」の3つに分かれている。
【2】持ち歩きしやすいサイズが人気
システム英単語(駿台文庫)
定番の青色の表紙のものは受験生必須単語から最難関レベルをカバーしていて、最新の大学入試で頻出する単語を重点的に収録。「高校生同士が会話しているときにも頻繁に話題に上がっており、持ち歩きしやすいサイズ感も人気の理由」(牛込さん)
【3】英検受験の定番
英検準1級でる順パス単(旺文社)
「英検」をターゲットにした俗称「パス単」。牛込さんも「英検はこれ一択」と太鼓判を押し、確かな人気を博していると話す。高校生からは「なじみのない単語も記載されていて、語彙(ごい)力が確かなものになる」(2年)との声が寄せられている。
難関大受験に対応
【4】3000単語収録の大容量
Stock 3000(文英堂)
高校標準から難関私大・国公立2次レベルの英単語をカバー。スタディサプリ講師の関正生先生が一つ一つの単語に「その単語についてのイメージを喚起する手がかり」になるコメントを添えている。3000単語収録と大容量でありながら、文字が大きくカラフルなページが見やすさも両立。
【5】豊富なイラストが魅力
鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁(KADOKAWA)
毎年東大合格者400人以上を輩出する東大受験指導専門の「鉄緑会」による、国内屈指の難関大学の受験生をターゲットにした英単語帳。牛込さんいわく、「豊富なイラストを用いて単語をイメージするといった丁寧な説明が選ばれる理由」だそう。
英文を使って単語を暗記
【6】重要単語と熟語を560本の例文に凝縮
DUO 3.0(アイシーピー)
「暗記する価値のある英文」をコンセプトに、重要単語1600語と重要熟語1000語を重複なしで560本の英文に凝縮。高校生のみならず大学生や社会人でも使う人が多く、受験目的ではなく英語を学びたいときにオススメの参考書。
【7】ストーリーと一緒に単語に触れる
速読英単語 必修編(Z会)
青い表紙の速読英単語は、共通テストから難関国公立までをカバー。最初に英文を読むことでストーリーと一緒に単語に触れることができ、文脈から読み解く力もつく。高校生も「文章をテスト前に読んで英文慣れができる」(3年)と英文に魅力を感じているよう。
語呂合わせなど暗記法に工夫
【8】4技能すべてに対応
必携英単語LEAP(チャート研究所)
ライティング、スピーキングをアウトプット、リスニング、リーディングをインプットに分けて収録。牛込さんによると「英単語が外国語の習熟度の指標であるCEFRランクに基づいて収録されているのも人気の一つなのでは」とのこと。
【9】一週間毎日違うアプローチ
夢をかなえる英単語 新ユメタン(アルク)
「反復」をテーマに、1週間毎日違うアプロ―チで同じ100語を学ぶことで、忘れない仕組みに。「覚え方のコツがのっていたり、CDがついていたり、いろいろな覚え方を試せる」(2年)といった声が寄せられている。
【10】目・耳・口・手をフル活用
キクタン(アルク)
「目」だけでなく、耳・口・手などをフル活用して身体と共に覚えていくことが特徴。牛込さんによると「最も定番なのは黄色の表紙のもので、英語初級~中堅私大レベル、と英語をじっくり勉強したい人にオススメ」。