早稲田大学文化構想学部で学ぶマリーナさん(1年)の「大学受験体験談」を紹介します。自分の強みを武器に総合選抜型入試(AO入試)に挑み、合格をつかみました。
外せない条件を軸に志望校を絞る
―どうやって受験大学・学部を決めましたか?
外せない条件をもとに決めました。例えば「日本語の文学について学べる」「英語で授業が進む」「ディスカッションができる」「少人数」「オーケストラサークルがある」などです。
条件が合いそうな大学を検索で調べます。それからオープンキャンパスで実際に大学へ行き、志望校を決められました。「自分軸」があると行きたい学部も定められ、自分の興味に合った決定ができると思います。
―後輩におすすめしたい、部活や課外活動と勉強を両立できる、時間の上手な使い方を教えてください。
まとまった時間の有効活用です。私は兼部をしていたので、週に火曜日と日曜日しか完全なオフがありませんでした。まとまった時間が取れる時はカフェや自室など、集中できる場所にこもり、勉強や、高校卒業条件の論文の執筆をしていました。
スマホのタイムラプス機能を使って監視の目を入れることで、終わった後の達成感が得られ、モチベーションアップにもつながっていました。
自分の強みを見つけて武器に
―受験勉強で苦労したこと、大変だったこと、不安だったことはありますか? それらをどう乗り越えたかも教えてください。
IB Diploma(国際バカロレアディプロマ)という資格取得するプログラムを受けていたので、一般入試は全く考えず、AO入試一択でした。
AO入試に向き合う中で、「自分のオリジナルのテーマを作る過程」が本当につらかったです。文学の世界は果てしなく、自分より知見の深い同級生が山ほどいる中で「自分だからできる研究とは何か」をひたすら考えました。
最終的に、自分は過去の経験から成り立っていると気づきました。「戦争に人よりも詳しいこと」「帰国子女であり英語ができること」です。IB Diplomaの課程で第一次世界大戦から冷戦までを2年間かけて勉強していたことと、高校1年のときに広島で開催された平和学習フォーラムに参加していたため、戦争について他の高校生より詳しい自信がありました。これらを武器に「女性作家による戦争文学における女性描写」という唯一無二のテーマを作りました。第一志望の早稲田大学文化構想学部と、第二志望にしていた国立大学から合格をいただけました。
―受験直前期や受験当日、大変だったこと、やって良かったことを教えてください。
私はAO入試だったので、試験当日=面接でした。第一志望はZoomを使ったオンライン面接で、第二志望は対面での面接です。「面接ノート」を作っていたのが役に立ちました。小さいB5のノートに、あらゆる角度からの質問を想定してその答えを書いたものです。答えのキーワードを覚えて話す練習をしていました。本番直前にさっと取り出して、一通り見直せたのがとても便利でした!
早いうちに入試の情報収集を
―今だから言える、受験勉強の後悔を教えてください。
AO入試についての知識を得るのが遅かったと感じています。例えば、評定平均について知ったのが高校2年生の終わりに近かったり、第一志望を決めたのが高3の夏休みだったり、先生方に推薦書を何枚も急にお願いしたりと、焦ってすることが多かった気がしています。
前年度の募集要項などを軽く頭に入れておくだけでも、少し心の余裕を持って取り組むことができます。ストレスがかかる受験期、その負担を減らせたらより良いパフォーマンスができたのかなと思いました。