中央大学法学部で学ぶわたあめさん(2年)の「大学受験体験談」を紹介します。「正義を追求」する学問を志し、法学部を目指したわたあめさん。最後まで志望校目指して走り抜けるにはどうすればいいのか。高校生へのアドバイスを含め、体験談をご紹介します。
暗記項目をまとめ持ち歩く
―どうやって学部を決めましたか?
「正義の味方になりたい!」という気持ちで選びました。「世の中の正義を追求する分野といえば哲学か法学」「より世の中で広く活用されているのは法学」という思いこみから法学部を選択しました。
―成績を上げるのに効果的だった勉強法を教えてください。
理科・社会の暗記系のまとめを作るとき、はがきサイズの紙に覚えづらいことを大きめの文字で書きます。対になる知識はそれぞれ対比して書くとなおよし。単語カード風にクリップしてまとめておくと、手軽に持ち歩き勉強できます。使う紙はまとめ売りしているA3のコピー用紙がおすすめ。数学の計算用紙とか、とにかく書きまくりたいときの練習帳代わりにも使えます。
高3の春休みに過去問を解く
―わたあめさんは国公立大学受験を視野に入れ、受験勉強を進めてきたのですよね。過去問など、受験する大学に特化した勉強は、いつからどのように行いましたか?
国公立大の志望校の二次対策として、まず高3の春休みに2年前の過去問を1回分解きました。そこで「全く太刀打ちできなくはないが、普通じゃない試験」であることに直面します。それからは対策として、英語は着実に力をつけるため1日1長文、リスニングも1日1音声以上に取り組みました。
国語は、出題もある要約の練習をし、難関大の添削担当の先生に添削をしてもらいました。社会は日本史を選択、頻出範囲が毎年同じのため過去問を網羅しました。ただ、苦手だった日本史を後回しにして11月ごろから対策した結果、最後日本史に時間を費やすことに。もし本格的に取り組むなら、対策を早くすべきでした。
共テ対策にラジオ講座も活用
―共通テスト対策は?
共通テスト対策は、高1から英語を単語帳やラジオ講座等でコツコツ勉強していました。国語は高2の初めからセンター過去問を週に1度解き、間違いの多い年度は2周目も解きました。数学は「過程を端折(はしょ)らない」「さまざまな解法を取り入れ練習する」といった普段の練習を続けました。
理科・社会は最初伸びが悪かったです。それでも諦めず、10月ごろに始めた共通テスト対策では「解説と教科書や資料集を活用し周辺知識まで確認、まとめる」という勉強を10~20回分行い、学力を向上できました。
併願校の試験対策ですが、私自身は皮肉ですが幸運なことに、国公立の勉強で今通っている私大第一志望に受かりました。なので、国公立試験の勉強をしていたのに判定が悪くて私大へ変更するなら、国公立にチャレンジする勉強をし、私大も受かっちゃえという方が絶対いいと思います。
模試E判定、不合格続き…でも前向いて
―受験勉強中に不安だったこと、そしてそれらをどう乗り越えたか教えてください。
受験勉強は自分のレベルアップにワクワクしたもの勝ちです。でも、そう簡単にレベルアップするわけでもありません。コロナ禍で友達とも会えず、孤独に頑張り続けるのがつらい時も。カフェに行ってリフレッシュしながら頑張ったり、「今は逃げる時間、後で必ず戻る」と決意して思いっきり遊んだり、寝たりして、人間として壊れないように気を付けました。
結局、不安、大変なことは、簡単に乗り越えられるものではありません。この状況でいかに自分が頑張れるか、周りと頑張っていけるかが勝負でした。
―受験直前期に大変だったことはありますか? 高校生にアドバイスもお願いします。
最後の模試まで志望校がずっとE判定で、心が折れそうになりつつ、最後にはどこか通るだろうと思っていました。それでも不安だからいろいろと併願校を受け、落とされ……。運よく拾ってくれるところが出るまでは、親子ともども暗い日々を送りました。
周りが合格していく中、後期を受けるなら勉強を早く始めたほうがいい。動かないままでいると時間がもったいないですし、そうなると悔やんでも悔やみきれません。早めに併願大学を決定しておいて、最悪の場合の妥協点と浪人の決意をしておく必要も。ギリギリだと焦りでメンタルがもちません。先に決めたら、揺るがせないようにして、第一志望めがけて突っ走るだけ。そうしたら後悔なく走り抜けられます。