谷和紀さん（群馬・富岡実業高校2年）の写真作品「任務遂行　―難事件は俺達に―」を紹介します。光るサングラスをかけた人物を撮った作品は、全国高校総合文化祭（とうきょう総文2022）の写真部門で奨励賞を受賞しました。谷さんにどのように撮影したのか聞きました。（写真・学校提供）

　任務遂行　―難事件は俺達に―（第46回全国高校総合文化祭　とうきょう総文2022　写真部門奨励賞）

アニメの「光るサングラス」シーンを再現

―作品のテーマを教えてください。

アニメでよくある「サングラスが光ってキラーン」といったかっこいいシーンが撮りたいと思ったのがきっかけです。見た人が「なにこれ!?　おもしろい！」と思うような写真を目指しました。キャラクターやストーリーなどを、見る人それぞれが考えて想像できるようにシンプルな構成にしました。

モデルの人数が1人だけだとおもしろくないので、男子部員全員に協力してもらいました。エリート探偵集団みたいにかっこよくなったと思います。

―こだわったり工夫したりしたポイントはどこですか？

まずはサングラスの中にライトを入れて光を出しているところです。この作品のために手作りしました。初めて使う資材や道具に戸惑いながら、頑張って作りました。数が多いのでとても大変でした。

光るサングラスは手作り

撮影のときにはモデルの立ち位置や手の位置・角度、顔の表情を工夫しました。全体のバランスを考え、配置するのが難しかったです。モデルの先輩、同級生とコミュニケーションを取り、アドバイスももらいながら撮影しました。 

探偵なりきりノリノリでポーズ

―難しかった点、苦労した点を教えてください。

撮影のときに使用したストロボの当て方です。全員に均等に当てなくてはならないので、調節しながら何回も撮影しました。

写真の現像（編集作業）も難しかったです。背景が黒くなりすぎないように気を付けました。サングラスの光や人物の輪郭が際立つように微調整を繰り返し、たくさんの時間をかけました。

―制作中、印象に残っているエピソードはありますか？

モデルになってくれた同級生１人、先輩４人の男子部員と協力して撮影しました。皆が探偵になりきってノリノリでポーズをしてくれたおかげで、とても楽しんで撮影できました。暑さに耐えながら皆で同じポーズをして止まっている姿は、とてもシュールで面白かったです。

奨励賞を受賞した谷さん

光るサングラスを作るときに、部員で一緒に作ったことも思い出に残っています。上手に作れずに苦しんでいると先輩たちが手伝って丁寧に教えてくれました。一つの物を皆で作り上げることができ、とても楽しく、良い活動・経験ができたと思います。

―よい作品を作るためのコツ、上達するためにおすすめの練習方法を教えてください。

自分が納得いくまでひたすらシャッターを切ることです。私は普段から写真を撮るようにしています。どんな作品でもいいので１日10枚以上作るのが目標です。写真を撮ることを習慣にすることで、ピント合わせやカメラの設定に慣れることができます。大変な作品でも諦めずに（楽しみながら）写真を撮ることが大事だと思います。