悩み 世界史のノートづくりのコツは?

世界史のノート作りのコツを知りたいです。 (高校2年女子)

回答 3つのポイント 意識して(プロ家庭教師・吉永賢一先生)

世界史のノートを作るポイントは、「流れ」「因果関係」「固有名詞」を整理することだ。

「流れ」というのは、時間の順序。どんな出来事があって、次にどうなったのか。そこには、大きな流れと小さな流れがある。例えば、重商主義の次に重農主義、そして古典派経済学というのが大きな流れで、重商主義の中の重金主義と貿易差額主義が、より小さな流れ。

「因果関係」というのは、どの出来事が理由で、どの出来事が、その結果なのか。理由や結果は、複数になることもある。

「固有名詞」というのは、人名だったり、事件名だったり、書名だったり、地名だったり、さまざまな名前のことだ。

授業では、これらが整理されずにいっぺんに説明されることも多い。そんな場合は、まずとりあえずノートを取る。次に、この3つの観点から整理して、自分で説明を書き加える。それを授業中にできればいいけれど、時間がかかるときは、復習のときにしよう。だから、授業中のノートは、空白の場所を残しながら取るようにするんだ。

ある時代の「流れ」を初めて捉えるときには、なるべく新しい固有名詞は使わないで、今の自分が知っている単語で説明してみるのがコツ。その自分なりの「説明」もノートに書く。

新しい固有名詞は、覚えたか後でチェックできるように、知識を「問題」と「答」のかたちに整理して書いておこう。そして、必要なら「覚え方」も作って、それも書くようにするといいよ。

 

よしなが・けんいち 1971年生まれ。東京大学医学部家庭教師研究会代表。群馬県立前橋高等学校卒業、東京大学理科Ⅲ類(医学部)に入学。著書に『東大家庭教師が教える 頭が良くなる勉強法』ほか。