第46回全国高校総合文化祭(とうきょう総文2022)の器楽・管弦楽部門が8月3、4日の両日、東京文化会館(台東区)で開催された。出演した51団体の中から川越女子高校(埼玉)弦楽オーケストラ部に話を聞いた。(椎木里咲)

1年かけて練習してきた曲を披露、特殊奏法に挑戦

川越女子高校弦楽オーケストラ部は、2・3年生が「弦楽のための3楽章より 1・3楽章」を演奏した。

演奏は「音の粒をそろえる」ことを意識した

別名「トリプティーク」とも呼ばれる、疾走感と緊張感が混在するマイナー調の楽曲で、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの4つの楽器が旋律を奏でた。同部はこの曲を「年間曲」として選び、1年を通して練習を重ね、完成度を高めてきた。

部長の古俣瑠乙(るい)さん(3年)は、「早いテンポで16分音符という短い音をそろえなければならない点や、バイオリンの弓の木の部分で弦をはねさせるように弾くという特殊な奏法に苦労した」と話す。テンポがゆっくりになるパートは雰囲気を変えられるように意識したそうだ。

部長の古俣さん

音の粒をそろえる練習を意識

部員39人の大半が入部時点ではオーケストラの未経験者。普段は平日全体で1時間半~2時間、休みの日は2~3時間練習したあと、各々自主練をする形を取っている。「一つ一つの音の粒をそろえること」を意識して練習を重ねた。

演奏後の集合写真

「本番後、観客に『楽しかった!』と言ってもらえることがやりがい」だと話す古俣さん。「これからは技術をさらに上げ、個人的にはJ-POPの曲にも挑戦していきたい」