第46回全国高校総合文化祭(とうきょう総文2022)の放送部門が8月3、4日の両日、日本工学院専門学校(大田区)で開催された。ビデオメッセージ部門に参加した96校の中から、帯広三条高校(北海道)放送局に話を聞いた。(椎木里咲)

北海道の絶景を1年かけて撮影

放送部門は「アナウンス部門」「朗読部門」「オーディオメッセージ部門」「ビデオメッセージ部門」の4部門で構成。ビデオメッセージ部門は、学校のある都道府県内の話題を高校生に伝える5分以内の作品を制作する。

副局長の小川さん

帯広三条高校放送局の作品「金碧の古湖」は、阿寒摩周国立公園の最西端に位置する「オンネトー」と呼ばれる湖で群れからはぐれてしまった1匹の鹿を追った作品だ。

オンネトーの鹿を追う

制作には2021年1月ごろに着手し、約1年かけてオンネトーの四季の風景を撮影した。特に、冬にドローンを使った雪景色の空撮映像は見ごたえ抜群だ。副局長の小川創さん(2年)は「オンネトーの絶景を画質を落とさずに収められるようこだわった」という。

少数精鋭の強豪「独りよがりにならない作品をつくる」

同局は、7月に行われた第69回NHK杯全国高校放送コンテストのテレビドキュメント部門でも優勝した強豪だ。人数は7人と少数精鋭。昨年度は5人。毎年少人数で作品を作り上げる。「読みも撮影もやらなければいけないので、必然的にオールマイティーになっていきます」

北海道の四季が美しく収められている

作品を作るときに心掛けていることは「人の意見を素直に聞くこと」。

「こうしたい!と思っても、1日経って見ると微妙に見えることもある。定期的に客観的な意見を取り入れて、独りよがりでない作品を作っています」