第46回全国高校総合文化祭(とうきょう総文2022)の吹奏楽部門が7月31日・8月1日の2日間、東京文化会館(台東区)で開催された。船橋二和高校(千葉)吹奏楽部は、11人と少人数ながらも個々の音色を生かした見事な演奏を披露した。(椎木里咲)
11人の小規模吹奏楽部が奏でるハーモニー
船橋二和高校は、11人という少ない人数ながら、ひとつひとつの楽器の音色をはっきりと生かし、「ノクチルカ 光を宿す暗闇の欠片」を披露した。
部長の今屋結希さん(3年)によると、「私たちは人数に対して金管楽器が多いので、金管楽器を目立たせられる曲を選んだ」そうだ。観客や、司会を務めた生徒の明るい雰囲気から、あまり緊張を感じずに演奏することができたという。
伸びやかな音を目指して
部の特徴は落ち着いていて、協力し合える雰囲気。普段は木管楽器と金管楽器に分かれ、パートごとに練習を行うことが多い。金管楽器では、指を変えずに唇の動きだけで音階を変える「リップスラー」の練習に力を入れ、少人数でものびやかな音を表現できるように努力したそうだ。
船橋二和高校は少人数で活動している部活が多く、吹奏楽部もそのうちのひとつ。今屋さんは「演奏できる曲が限られることも多く、どうやったら少人数でも音を響かせられるかと苦労する」と話す。とうきょう総文2022で響かせた演奏は、観客の心をつかみ盛大な拍手で幕を閉じた。