第26回参議院議員選挙が7月10日に投開票された。結果のポイントをまとめた。

参院選の仕組みは?

A 参議院議員の任期は6年で、3年ごとに議員の半数が改選される。今回は、定数(248)の半数にあたる124議席と、欠員となっている非改選の1議席(残り任期3年)をあわせた125議席が争われた。

有権者は、選挙区ごとに決まった人数の当選者を選ぶ選挙区選挙(75議席)と、政党・政治団体ごとに当選者数が決まる比例代表選挙(50議席)の2種類の投票をした。

議席を増やすか維持した政党は?

自民党は8議席増やして63議席を獲得。

日本維新の会は6議席増やして12議席を獲得

れいわは新たに3議席を獲得。

社民党はこれまでと同じ1議席を獲得。

NHK党は新たに1議席を獲得。

政治団体の参政党は、新たに1議席を獲得し、公職選挙法上の政党要件も満たした。

議席を減らした政党は?

立憲民主党は6議席減らして17議席を獲得。

公明党は1議席減らして13議席を獲得。

国民民主党は2議席減らして5議席を獲得。

共産党は2議席減らして4議席を獲得。

投票率は?

投票率(選挙区)は、52.05%。前回(2019年)の参院選より3.25ポイント上がった。

今後の政治への影響は?

政権与党の自民党が改選議席の過半数を得て大きく議席を増やした一方で、野党第一党の立憲民主党は後退した。与党の勢いが強まりそうだ。

次の参院選は3年後の2025年の夏。現在の衆議院議員の任期は2025年の秋までだから、首相が衆議院を解散しなければ、大きな国政選挙が行われない期間が3年続く。このことから、首相が安定した権力基盤を手にして政策を実現できる「黄金の3年」とよぶ人もいる。ただ岸田首相自身は、この見方を否定し、「戦後最大の危機的状況。強い危機感と緊張感をもって臨む」と話し、ウクライナ情勢、新型コロナウイルス、物価高といった課題を挙げた。