自分の好きな部活に入れても、部の雰囲気が悪かったら残念なことに……。雰囲気を大きく左右するのが部長の存在。「良い部長」とはどんな人? 高校生記者に聞いてみました。

ついていきたい! 頼れる部長

技術にたけている、部員を引っ張るカリスマ性がある……。誰もが納得してついていきたくなる部長の魅力とは。

頼れる部長は、時には憧れの対象にも

【1】自分の持ち味で部活の雰囲気をよくする

自分の影響力を自覚しており、部員を伸ばすような人。みんなを困惑させたり、怠けさせたりしてしまうような部長では、部活も楽しめない。

中学時代の部長はとても強くてかっこいい人。高校の部長は、周りに明るい笑顔を振りまく、ムードメーカーのような人。タイプは異なりますが、どちらの部長もみんなが憧れるような素晴らしい人です。(KANAE=2年)

【2】信頼を得るために努力する

組織をまとめる人は、信頼を積み上げ、その信頼を失わない努力をするべき。私自身、委員会をまとめる立場にあります。「謝りたくない、自分の非を認めたくない」と感じても、迷惑をかけ、期待を裏切ったときには潔く謝り、繰り返さないために今後の方策を示すように心がけています。

力を貸してくれた人に感謝を表したり、小さくても成果を出すことができたらその結果を伝えたり、普段何気ないところでも丁寧に発信することができれば、信頼はついてくると思います。(Spareribs=3年)

【3】部長という立場を悪用しない

常に周りへの気配りができ、頼りたくなるような人。私の兄は、強豪部の100人以上をまとめる主将でした。責任とプレッシャーがあるにもかかわらず、みんなに愛される理想の部長で、すてきなチームでした。反対に悪い部長は、部長になったことに満足し、立場を利用して他の部員と対等に接しない人です。(ゆぽ=3年)

やる気を引き出す! 部員思いの部長

部長が部員に対して思いやりを持って接してくれると、自然に部員同士の仲間意識も生まれ、部全体の雰囲気がよくなります。

思いやりが部員のやる気を引き出す(写真はイメージ)

【4】違いは「思いやり」の有無

部活の時間内にきちんと活動を終えるようにする良い部長もいましたが、やりたいことを言うだけ言って結局頓挫してしまったり、重要な連絡をラインで一気に送って迷惑をかけたり、一部の部員だけで仕事をして後輩に参加させなかったりする部長もいました…。(みかみ=3月卒業)

【5】周りへの気遣いが上手

私が所属している部活動の部長はとても気遣いができます。あるとき探し物をしていると、部長は「何か困ってることある?」と声をかけてくれ、一緒に探してくれました。私だけでなく、困っている人がいたら必ず手を差し伸べています。また、感謝を言葉にしている姿をよく目にします。(yucca=2年)

【6】自分勝手でない判断が下せる

部員の意見が食い違ったときに、自分勝手ではない判断ができるかどうかが「良い部長」と「良くない部長」の違い。その判断に納得できない部員が文句を言うか言わないかも、部活の雰囲気に大きく影響します。(ポンタ=3年)

【7】部員一人一人の情報を覚えている

部員の情報を覚えていてくれる人。部長は顔を合わせると必ず私の好きなゲームのことで話しかけてきてくれ、「気にかけてくれている」と感じました。後輩思いで、憧れの部長でした!

悪い部長は、特定の後輩をひいきする人。甘え上手な同級生が(前述とは違う別の代の)部長に気に入られ、内気だった私は疎外感を感じました。部員に公平に接することが大人なふるまいだと思います。(たびびと=3月卒業)

部活の代表としての意識

部活動を代表する存在として、個人的な思いだけでなく、部全体のことを考えた行動を取れることが、良い部長の条件です。

部活の「顔」として責任を持った行動を取れることが大切

【8】手を抜かず率先して動く

どんなことにも手を抜かずに頑張る人。逆に悪い部長は、花形の仕事しかできない人。

掃除などついつい後輩に任せたくなることも、自ら率先して動いていた部長は、周りからの信頼がとても厚く、ひたむきな姿勢は技術面でも発揮されていました。(まじめがね。=3月卒業)

【9】部活を引っ張るために試行錯誤

良い部長は、部活全体のことを考えて行動できる人。良くない部長は、自分勝手でやりたいことしかしない人。部長と部員の熱量の差を認識し、差があると思ったら割り切ったり、歩み寄ったりして活動していく必要があると思います。(ポンタ=3年)

【10】部員のささいな声をくみとる

私は部員から聞いた改善点等をまとめ、部長に伝える架け橋的な役割を担っていました。しかし、全ての提案に対して「時間がないから」や「効果があるかわからないから」と自分本意な理由で断られ続け、失望……。

最高学年で部長になった際は、ささいなことも部員の声をできるだけくみ取り、練習スケジュールや活動に反映させ、よりよくすることを心がけました。すると部活全体も向上心がめばえ、良い方向に向かったように思います。(マリーナ=3月卒業)