私の住む市は、新型コロナウイルスのワクチンの予約がなかなかできず、私は10月初旬まで打つことができませんでした。その間、文化祭の打ち上げ、友達とご飯に行く機会などがあったのですが「打っていないから」と参加を拒否され、何度も惨めな思いをしました。(高校生記者・Yona=1年)

ワクチン予約サイトがつながらない…

私は首都圏のある市に住んでいます。15歳の私が新型コロナウイルスワクチンのインターネット予約ができるようになったのは8月中旬。夏休み中は毎朝9時にサイトにアクセスしましたが、度重なるサーバーダウンにより予約ができませんでした。電話も一向につながらず、「お待ちください」というメッセージが続くため通話料も高くなりました。

なかなか予約が取れなかった…(写真はイメージ)

私は首都圏から生徒が集まる都内の学校に通っているため、同級生は皆それぞれの自治体で接種を進めています。私の友達は、全員夏休み明けには2回目の接種を完了していました。聞くと、予約の電話も10分程度でつながり、特にワクチンに関して不自由していない様子でした。

文化祭打ち上げ参加できず「惨めな気持ち」

ワクチンが打てないことによる不利益が、普段の生活で惨めな思いをするという形で現れました。

私の学校は文化祭を縮小せずいつも通り行い、クラスで打ち上げに行こうという話になりました。

打ち上げに参加できなかった…(写真はイメージ)

ところが私は「ワクチン打ってないから来ないよね?」と言われ、行くとも言えずそのまま帰りました。皆で頑張って準備してうれしい気持ちだったので、家に帰ってからとても寂しい気持ちになりました。

テストの最終日には友達とご飯を食べるのですが、私は「ワクチンを打っていないなら……」とやんわり拒否されてしまいました。

何人かで遊ぶ予定を立てていたときも、「あ、Yona打ってないのか、そっか……」と言われました。急に微妙な空気になり、直接言われなくても圧を感じて、「今日はやめとくね」と断らざるをえませんでした。

距離を取られて傷ついた

いじめられはしないものの、さまざまな場面で距離をとられたときはとても傷つきます。それと同時に、「自分は何もしていないのに、この市に住んでいるだけで、なぜこのような思いをしなければいけないのだろう」と、気持ちの矛先が行政に向かうこともありました。

「集まりに参加することを控える」その一瞬我慢すれば、他の場面で何かを言われることは特にありません。打つまでの我慢だと自分に言い聞かせていました。10月初旬にやっと1回目を摂種できたところです。

学校の先生方はフォローをしっかりしてくださっているので、事情があって打たない選択をしている子も、いじめにはつながっていないと思います。ただ自然と、打っていない子、打たない子、打てない子で集まって過ごすことが多くなりました。