世の中には、アニメなどで生き生きと青春を送る「生徒会長」を描いた作品が多くありますよね。ですが、私の経験はそれらとはかけ離れたものでした……。自信を失った私が生徒会長としてポジティブになるまでの軌跡をお話しします。(高校生記者・百瀬=2年)

生徒会長に当選、でも自信を失って…

私の学校では、生徒会選挙の際、どんなことをしていくか細かい公約を提示します。

立候補した当時、私には問題意識があまりありませんでした。立候補の大きな理由は「好奇心」。生徒会に入ることで、自分にとっていいことがもっと起きると、不思議と確信していました。

入学式にて。歓迎の言葉を述べた

当選の喜びに浸ったのもつかの間、私は半分鬱(うつ)のような状態になりました。理由は、私自身がとてもネガティブだったからです。私はもともと何かを悪い方に考えるくせが付いていました。

ネガティブな私がさらにネガティブになった原因は、主に生徒会に所属する他の役職の生徒でした。私よりも多くの業務を、的確に、さらに私よりも高いクオリティーでこなしていたのです。

仲間の様子を見て私は徐々に自信を失い、生徒会長に立候補した過去の自分を恨みました。私は自分自身に足首をつかまれたのです。

周りが認めてくれていた

しかし私は、ある段階から徐々に自信を取り戻しました。「生徒会を動かせるのは私ただ1人」。さまざまな生徒や先生から褒められ、自分自身が担う大きな役割にようやく気がついたのです。

私の学校には生徒会が中心になって行う会議があり、会長の役割は「議題の提案者の補助」です。ある会議でもいつものように補助を行っていました。会議のあとに提案者の先輩から「さすが会長。頼れる」と言われました。そのような体験を経て、強く自分が認められたように感じました。

私は自分よりも先に、周りの人に自分の勇気を認められて、尊敬までされていました。私は勇気ある自分を肯定し、自信を持つようになりました。私は以前よりもポジティブになったのです。

有能な仲間との話し合いはかつて苦痛だったが、今では楽しく感じる

相変わらず他の役員は私以上の力を発揮しています。ですが以前とは変わり、私は有能な仲間を持てたことを誇りに思っています。

自分を認めポジティブになれた

私はこの1年で、起死回生を経験しました。私が生き返れた理由は簡単です。以前よりもポジティブに自分自身を認めるようになっただけです。これこそが私に欠けていた要素だったのです。

ポジティブになった私に、怖いものはもうありません。私は残りの任期を前向きな気持ちで全うしようと思います。