私は中学生のとき、剣道部に所属していました。そこでの経験は、私が想像していたものとは違っていました。しかし、それらの経験は私を人間として大きく成長させてくれました。(カッパ=3年)

大会に向けて頑張りたかったのに…

中学の剣道部で、私と同じ学年の女子は経験者のAさん、未経験者の私とBさん、Cさんの4人でした。

最初は、このメンバーでこれからたくさんの大会に向けて頑張っていくんだと前向きな気持ちでした。しかし、状況は全く違う方向に向かっていきました。

3年間使用した鍔(つば)

顧問の態度が不平等

まず、顧問の先生が生徒に対して不平等な態度でした。女子の中では、私と真面目なCさんが怒られる側で、Aさんとあまり真面目でないBさんが怒られない側。

先生から見たうまさなども関係していると思いますが、明らかに態度が違うと感じる場面もいくつもありました。

悪口陰口ばかり言う仲間

さらにAさんとBさんは先生の悪口ばかりで、1年生がやるべき手伝いなどもあまりせず、手伝いは私とCさんに偏っている状態でした。

別の顧問の先生に相談したことがありましたが、陰口や悪口が直ることはありませんでした。

2年生になって新1年生が入って来ると、AさんとBさんは後輩に対して不平等な態度をとるようになりました。そして後輩の数名も、先輩と陰口を言い合うようになってしまいました。

「一緒に腐ることはない」

3年生になるとAさんが女子部長となり、ついに大会前日になりました。雰囲気の悪さを感じた先生から話し合いをするよう言われ、時間が設けられました。

そこで私とCさん、後輩は、「精いっぱいこのメンバーで頑張りたい」と伝えました。しかし、AさんとBさんは「このチームで勝ち上がれたことがあまりないから、私たちは個人戦で頑張る」と言いました。

最後の大会で使用した竹刀

最悪の雰囲気の中迎えた大会当日、私とCさんは、見に来てくれた先輩にこのことを相談しました。すると先輩は「一緒に腐る必要はない」と言ってくれました。そのおかげで、私は今までで一番いい試合ができたと思います。

他人の気持ちに流されないで

正直、想像していたように、皆が同じ目標を掲げて頑張るとはいきませんでした。ですが、他の人の良くない気持ちに流されず、自分が成長するための糧とすればいい、ということを学びました。

この経験をした私は、高校生になって、周りの良くない雰囲気に流されたりせず、自分が頑張らなくてはと思ったところで勉強などを頑張っています。剣道部での経験は、私を人間として大きく成長させてくれました。