読者の中学3年生女子・ゆきパンさんからLINEアカウント「高校生新聞編集部」に寄せられた「部活の中で意見が分かれていてつらく、読者の方はどのように円滑に活動をしているのか教えてほしい」という悩みに、ほかの読者から届いたアドバイスを紹介します。

【ゆきパンさんのお悩み】部活の中で意見が対立してつらい

発言をすることが苦手

私は「発言したいな」と思っても、「誰かがしゃべるかもしれない」「この言葉で言うと、誰か傷つくんじゃないか」と思ってしまい発言できません。

部活で発言したくてもできなかったり、「発言したくないのか?」と聞かれたりします。私の状況を「なんでみんなわかってくれないんだろう」と思うことも多いです。

話し合いがうまくいかず…どうしたらうまくまとまる?

私は吹奏楽部の副部長で、金管を担当しているのですが、木管と金管でよく意見が割れてしまいます。その時、どちらの気持ちもわかるため、止めに入ることができません。

木管の人はどんどん意見を言うタイプが多く、あまり自分の意見を引くことをしてくれません。金管は「意見を言っても通してくれないんだったら言う意味がないんじゃないか」と思う人も多く、なかなか話が進みません。

部長は弦楽器で、どちらかというと意見を言うタイプ。もうひとりの副部長も自分の意見を言う方なので私しかまとめられる人がいません。

いざこざなく円滑に活動するにはどうしたら…

代々守ってきた吹奏楽部なので、こんなことで仲間割れをしたり、部活内で割れてしまったりしたくない。後輩にこんな姿を何回も見せたくないという気持ちがあるため、なんとかしたいと思っています。私はどうしたらいいでしょうか? (中学3年女子・ゆきパン)

意見をまとめるのは難しいと感じてしまう…

まずは個人に相談してみては

副部長という立場だからといって無理に部内の意見をまとめようと頑張らなくていいと思います。

意見に対してなにか考えがあるのなら、みんなの前で言おうとせず、まずは部長さんだけになど個人に相談してみてはいかがでしょうか?(高校1年女子・トマト)

「全員で返事」「うなずいて聞く」環境作りを

私は書道部に所属していて、仲間同士ぶつかり合うことが多いです。私たちの部活では書道パフォーマンスを行っており、お客さんの前一発勝負の物なのでみんなも熱が入り、意見を言い合います。

ギクシャクしやすい環境ではありますが、その中でも本番に向かって全員で進んでいけるのは「誰かの発言の後には必ず全員で返事をする」「誰かが話している時は目を合わせて、うなずいて聞く」ことを徹底しているからです。

おかげで意見を言うのが苦手な人も、意思表示をすることができるのでおすすめですよ。

もう一つ大切なことは、役職にとらわれすぎないことだと思います。部長も副部長も部員です。役職についていない人でも、案外周りを見て行動できる人は多いと思います。(高校1年女子・赤ずきんちゃん)

言葉に気をつけた「軽い」提案をしてみる

私も中学校のときに吹奏楽部に所属していました。多くても15人程度でかなり少人数でしたが、意見の食い違いは多々ありました。

私が中2のときの部長は「自分の意見が全てで、自分が一番正しい」というような人。後輩の自分たちだけでなく、同級生の先輩方も、何も意見を出せない雰囲気でした。その先輩が引退後は、「そんな風にしたくない。後輩も先輩も関係なく意見出せるような部活にしよう」って話し合って決めました。

しかし、そう簡単にもいかず…。でも、以前よりは意見しやすくなりました。後輩も、先輩が意見を出している姿を見ると、自然と意見を言えるようになると思います。

私も意見を出すのは苦手です。なんだか他の人の考えを否定して、自分の考えを押し付けているような気がしてしまいます。

そこで私がしていたのは、まず、「こういう考え方もある」とか「それもいいと思うけど」と先に言ってから、「私はこのように思うのやけど、どうかな?」と、“少し軽く”提案してみることをしていました。

木管楽器の人の意見に共感しつつ、言葉選びに気をつけながらすると、「相手を傷付けてしまうのではないか」という不安は軽減されるのではないでしょうか?(高校2年女子・はんばーぐ)

まずは一人ひとりの意見を聞いてみる事から始めてみるべき

私も同じく吹奏楽部の副部長をしています。そして、自分たちの学校も個性がめちゃくちゃ強くて、意見が何をする時も必ず割れてしまいます。

けれど、そういう時は、無理にまとめようとしません。一人一人意見を全て言ってもらって「こんな意見があるけどどうですか」という感じでみんなに投げかけます。

その上で、意見があるか聞いてみて、なかったら、あとは部長と一緒に話してどうするか決めます。そして、もう1回みんなの意見を聞くようにしています。

だから、話し合いがその時点できれいに終わったことは一度もありません。ですが、部活のことについて語り合えることはいいことだと思います。

吹奏楽部は、大人数の団体戦でまとめるのはめちゃくちゃ大変。その分やりがいがあると思うので、頑張ってください!(高校2年女子・ぽんず)

別の人に任せ「サポート側」に回るのもあり

人前で話したり、まとめたりすることが苦手なのであれば、そこは別の人に任せるのもあり。特に困ってる人や悩んでる人の悩みを聞くなど、「サポートに回る」のもいいと思います。(高校2年女子・Suu)

多数決を有効活用してみて

すごく気持ちがわかります! 私は吹奏楽部ではなかったのですが、中学の時に部長をしていた経験があります。

当時、意見を強く言うタイプの人が多かったのでかなりもめました。私がその時学んだことは「全員が納得できる選択なんてない」ということ。見つかればいいとは思うのですが、質問者さんの悩みを見ている限り、そんなにやすやすと解決しそうではありません。

なので、良い方法はやはり「多数決」だと思います。

「多数決なんてしてるよ…」と思われるかもしれませんが、それでももめますよね、わかります。私もそうだったんです。私は多数決で強引に押し込んでしまって、今でも仲が戻っていません。

だから、多数決を取る前にみんなに聞くんです。「多数決で決めてもいいですか」と。これで反対がなければ、多数決で決めて文句はないでしょう。

そして、一人で抱え込まずに、顧問の先生や信頼できる大人に相談してみましょう。1人で抱え込んでもなかなか解決しませんよ!(高校1年女子・大福)

部員の声を個別で聞く、「中間の意見」を探る

自分が発言することによる他人への影響を、考えてしまうのはとても分かります。私も学級会など「自分が引っ張らなきゃいけない場面」が怖くなるときがありました。

大勢の意見をひとつにすることは不可能に近く、はじめから諦めることはよくない。ですが、「割り切ること」も「自分を守るためには大切なこと」だと思います。

まずは、部員の声をできるだけ「個々で聞くようにしていければよい」と思います。賛成か反対のような2択ばかりで物事を決めずに、「中間の意見」を取り入れたり、「どちらの意見も取り入れる」ようにしたり、工夫できることもあるかもしれません。

チームを引っ張ることは簡単なことではありません。自分のことを追い込みすぎず、「それだけチームを考えられる自分を認めてあげる」時間も大切だと思います。応援しています。(高校1年女子・こりさてち)

意見を無理して言う必要はない

意見を無理して積極的に言わなくても良いと思います。「雄弁は銀、沈黙は金」という言葉があるように、意見を言うことが必ずしも良いことではありません。部長ともう1人の副部長がよくしゃべるのであれば、その2人に任せるのもいい判断ではないでしょうか。

後輩の目が気になるということですが、後輩はあまり気にしてないと思います。前の先輩(前副部長)が意見をしっかりと言ってカッコよかったかもしれません。でもその先輩も悩んでいたに違いありません。

伝統も大事ですが、あなたが集中できる環境・心構えも大切です。副部長という立場はすごいものですから、あまり思い詰めずに「ここぞ!」という時に意見を言うこと、後輩など周りの人を頼ることを考えてみてください。頑張ってください!(高校3年男子・セイスモサウルス)

双方の意見が分かるのは大きな強みだよ

私も吹奏楽部に所属していますが、楽器で意見が分かれることって、本当によくありますよね。

ゆきパンさんは「木管と金管のどちらの気持ちもよく分かる」とのこと。それは、大きな強みだと思います。そうした素質があるなら、やはり「みんなの意見をまとめる」立場について良いと思います。

部長も副部長も自分の意見を言うタイプなら、部をまとめる立場の人の中で、話し合いをまとめられそうなのはあなたしかいません。

初めは、発言することに怖さを覚えることでしょう。しかし、部のみんなが話し合いに詰まった、そのタイミングを見計らって、いったんその話し合いの場を「まとめてみて」はどうでしょうか。きっと部のみんながより意見を出しやすい雰囲気になると思います。(高校2年男子・スマイル―)

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