転勤族の父と幼い頃から離れて過ごすことが多かった私。そのせいか、私と父の間には壁があります。もっと素直に話したいのに、なかなか縮まらない距離に悩む日々です……。(高校生記者・おでん=3年)
父は転勤族、存在が遠く感じる
私の父は転勤族です。私が1歳~7歳のとき、また高校に進学してからの2年間を父と離れて暮らしています。一緒に過ごした時間が少ないせいか、私と父の間には少し距離があります。
新型コロナウイルス感染の危険から、父と1年以上会うことができていません。用がないかぎり、電話やLINEのやり取りはしないので、今は以前よりもさらに存在を遠くに感じています。
話すと緊張、幼いころから甘えられず
父と話すのは緊張してしまうし、自分の気持ちを正直に伝えることが難しいです。欲しいもの、やりたいことなど、素直に自分の意思を伝えることができません。電話をするのにも勇気がいるし、つい母に「何て話したらいいかな」と相談してしまいます。
小さい頃から素直に父に甘えることが少なかったと思います。幼い頃の自分は、たまにしか会えない父に、自分をよく見せようと取り繕っていたのかもしれません。そんな私への接し方に、父も困っていたのだと思います。
休日も別行動、歩み寄ればよかった
年を重ねるにつれて距離は離れる一方で、父とは本音で話したことがなく、今までそれを避けて生きてきました。一緒に暮らした貴重な時間も別行動が当たり前で、休日を共に過ごすこともほぼありませんでした。正直、一緒に出掛けるのは気まずくて、何かと理由を付けて断っていたのです。
もっとあの時、私から歩み寄っておけば、今の関係よりもよくなっていたのではないかと、コロナ禍で会えない今、しみじみ感じています。
「体調に気をつけて」って言えたよ!
そんな中、最近は進路相談を目的に父と連絡を取る機会が増えました。このきっかけを大切にして、もっと頻繁に父とコミュニケーションを取っていけたらいいなと思います。
先日は電話で直接「体調に気をつけて」と伝えられました。以前の私なら照れくさくてこんなことを言うことはあり得ませんでした。私にとっては大きな一歩です。
いつか腹を割って父と話せる時が来ますように。