高校生におすすめの5本の映画を紹介します。今回は、7月に上映する新作の中からピックアップしました。映画体験を通じて、自分の感性を育んだり、これからの活力に変えたりと、この夏の映画ライフを満喫しよう!(中田宗孝)

ジャングル・クルーズ

ディズニーランドの人気アトラクション「ジャングルクルーズ」を実写映画化。

アマゾン奥地に眠る秘宝を目指してクルーズへと出発する個性あふれるメンバーが大冒険を繰り広げる。ジャングルクルーズで体験した、“怪しい先住民たち”や“滝の裏側”といった演出が劇中に登場し、思わずにんまり。

東京ディズニーランドの同アトラクションでは船長の愉快なガイドが名物だが、本作登場のフランク船長のジョークを交えた痛快なガイドぶりも最高!

監督:ジャウム・コレット=セラ

出演:ドウェイン・ジョンソン、エミリー・ブラント、ジャック・ホワイトホール、ポール・ジアマッティ、エドガー・ラミレスほか

配給:ディズニー

公開日:7月29日(木)

イン・ザ・ハイツ

米国最高峰の演劇・ミュージカルに贈られる「トニー賞」を2008年度に受賞した舞台作品の映画化。

ニューヨークの片隅で夢を追うドミニカ系移民たちの群像劇が展開していく。物語を彩るのはもちろん、登場人物が喜怒哀楽の感情を歌とダンスで表現する描写だ。

ラテンやヒップホップのビートに乗せて、交差点やプールでの大人数ダンスの光景に胸高まる。日本でもヒットした映画「ラ・ラ・ランド」の世界観が好きな人にもおすすめしたい。

監督:ジョン・M・チュウ

出演:アンソニー・ラモス、コーリー・ホーキンズ、レスリー・グレース、メリッサ・バレラ、オルガ・メレディスほか

配給:ワーナー・ブラザース

公開日:7月30日(金)

SEOBOK ソボク

永遠の命をもつクローンの青年と、彼の護衛任務に就く余命わずかな男性エージェントの運命を描く韓国映画。タイトルの「ソボク」とは、クローンの青年の名だ。

物語にSF、サスペンス、アクション要素を巧みに盛り込みながら、“生”と“死”を問いかけるドラマに感情が揺さぶられる。そして、クローン人間という難役を演じたパク・ボゴム、クローンを守る男を熱演したコン・ユの実力派同士の見事な演技が物語にさらなる深みをもたらしている。

監督:イ・ヨンジュ

出演:コン・ユ、パク・ボゴム、チョ・ウジン、チャン・ヨンナム、パク・ビョンウン

配給:クロックワークスほか

公開日:7月16日(金)

少年の君

本作は、大学受験を控えた女子高校生と街の不良少年の交流を描く中国の青春映画だ。

ヒロインは、受験戦争を勝ち抜くだけでなく、貧しい家庭環境、いじめの標的になり心身ともに壊れかける。そんな折、ある出来事を機に不良少年が少女のボディーガードとなり、2人の人生が大きく変わり始める。

彼らの日々を青春と呼ぶには、あまりに暗くてヒリヒリ痛い。だが、バイクを二人乗りする場面で少女が見せる表情は、観る者の心に深く刻まれるはずだ。

監督:デレク・ツァン

出演:チョウ・ドンユィ、イー・ヤンチェンシー、イン・ファン、ホアン・ジュエ、ウー・ユエほか

配給:クロックワークス

公開日:7月16日(金)

映画:フィッシュマンズ

90年代に活躍した邦楽バンド「フィッシュマンズ」の軌跡をたどるドキュメンタリー。99年、ボーカルの急逝で同バンドは活動休止を余儀なくされた。

大ヒット曲はない、日本の音楽シーンをけん引した存在でもない。だが、人々の生活に優しく寄りそう「いかれたBaby」「ナイトクルージング」といった彼らの楽曲群は、今もなお聞き続けられているのだ。本作鑑賞後、みなさんの音楽プレイリストにフィッシュマンズが加わるのを願ってやまない。

監督:手嶋悠貴

出演:フィッシュマンズ、佐藤伸治、茂木欣一、小嶋謙介、柏原譲ほか

配給:イハフィルムズ

公開日:公開中 ※7月9日(金)公開

予告動画: