単語や用語などの暗記が進まずに苦労する受験生は多いことでしょう。勉強の仕方はそれぞれですが、先輩のやり方に学ぶと上手くいくかもしれません。地方の高校生の大学進学を応援する東京大学の学生団体「FairWind」に所属する向井小夏さん(理科二類2年、広島県立広島高校出身)から高校生への、知識の定着のさせ方のアドバイスを紹介します。

英単語や古文単語のカードを常に持ち運んで暗記

みなさん、英単語や古文単語を学習する中で、この単語何回見ても覚えられないなあ、と思った経験はないでしょうか。

私は、そういった覚えにくい単語や忘れやすい単語などを全て単語カードに書き、それを何回も反復することでインプットしていました。単語だけでなく、地理でこういうキーワードが出たらこの国を思い浮かべる、数学でこういう問題が出たらこれとこれの二つの解法を思い出す、など、自分にとってのポイントをまとめ、想起する練習を行うこともできます。

単語カードの特徴は、その反復のしやすさにあると考えています。

私は受験生の時、常に単語カードを携帯し、エレベーターの待ち時間やお風呂の中でも開いて見ていました(笑)。

とても持ち運びやすいので、どこでもちょっとした時間に勉強できます。

また、表面を見て分からなかったら裏面を見る、というように常に自分をテストする状態になるため、ひたすら教科書を眺めるなどの行為でありがちな、分かった気になってしまうという現象に陥りにくいです。

このように自分の弱点やポイントが詰まった単語カードは、試験直前の総復習でも大変有効です。私は二次試験を受験する際も東京に作ったカードを持って行き、(計10個くらいになりました)最後はそれで知識を整理しました。

生物の図は白紙に書いて「体で覚える」

先ほど単語カードにまとめるという方法を紹介しましたが、単語カードには書きにくいような暗記事項もあるかと思います。

私は生物の勉強で、図(絵)の中の部位と名前を覚えたり、発生の流れなどを図(絵)として覚えたりしなければならない事柄が多くあり、暗記に大変苦戦しました。そういうものはコピー用紙などにまとめて、何回も書きながら覚えていくという方法が効果的だと思います。実際に自分の手を動かして体で覚えてしまおうという感じです。

この方法は、勉強のやる気が起きず何もしたくない時でも、まあ絵を写しながら覚えるくらいならやるか、となるのがいいところでもあります。

私はモチベーションが上がらずなかなか勉強に取り掛かることができなかった時期に、まず始めに白紙勉強法をやってウオーミングアップをしてから本格的に勉強を始めるようにしていました。勉強への抵抗感が強い時は、こういうようにウオーミングアップをルーティーン化するとその後もスムーズに集中できるのではないかと思います。

以上、二つの勉強法を紹介してきました。勉強の仕方に正解はなく、人それぞれ合っている方法は異なるので、これらは参考程度に、自分に適した方法を探っていくと良いかと思います。悔いのないようにとことん力を尽くしてみると、良い経験になると思います。気負わずに挑戦してください!応援しています!

【FairWind】東京大学の学生がつくる団体。地方と都会の教育格差の解消をめざして、東大生と地方の高校生との交流などの活動をしている。