大勢の人の前に立ち、注目を浴びながら堂々と意見を述べたり、スピーチをする。想像しただけでドキドキ、冷や汗たらり……なんて人もいるのではないでしょうか。高校生記者のめろんさんは、生徒会で副会長になり人前に立つのが得意になりました。かつては周囲の目が怖かったという彼女が、どのように自分を変えていったのかを語ってもらいました。

かつては周りの目が怖かった

私は発表をしたり、自分の意見を述べたりするのが得意です。目立つのがなんとなく好きです。でも、人前で話すことに対して苦手意識を持つ人は多いと思います。

小学生のころの私は、授業中の発表も、日直で朝の会の司会をするのも、話し合いなどで自分の意見を述べるのも、とても嫌いでした。周りの目を怖がっていました。

それは中学生になってもあまり変わりませんでした。友達とは大きな声で話したり笑ったりするけれど、発表のときは声が小さかったと思います。

ノリで生徒会副会長に

そんな私が、中学1年の冬に生徒会副会長になりました。

生徒会役員の募集がかかり、友達や先生と話して副会長に立候補しました。立候補を決めたのは、ノリもありました。でも、やるって決めたら本気でやる性格なので、私は頑張りました。

演説のときや、活動で全校生徒の前に立つときは、いつも不安と緊張でいっぱいでした。話す前には原稿を何度も読み、暗記するまで練習しました。話すときには足はがくがくに震え、声までも震えていました(笑)

中学3年。留学生の送別会で代表としてお別れの言葉を言いました

「アドリブでいける」練習はしすぎない

高校に入った今、私はクラス代表と文化祭実行委員長を務めています。

ある程度の原稿を作り、なんとなくのシミュレーションもしますが、「アドリブでいけるでしょ!」という精神でみんなの前に立ち、アドリブで何とかしています。

私の場合、練習をしすぎると理想像ができて、「その通りにやらなきゃ」というプレッシャーと緊張に負けてしまうからです。アドリブでやると、終わってから「ここはこうすればもっとよかったかな」という点が出てきますが、それは後悔ではなく「次はこうしよう」という反省になります。

人前に立つ緊張をほぐすものは「自信」

私の考えでは、人前で話すときの緊張をほぐせるものは、「自信」しかないです。

そして、その自信は経験から生まれてくるものだと思います。私は生徒会副会長やクラス代表、文化祭実行委員長としての活動のほかにも、どんどん自分に人前で話す機会を与えてきました。その積み重ねで「ここまでやってきた私なら大丈夫」と思えるようになりました。

高校の文化祭で。英会話の大会の様子をステージで再現しました

また、発言する機会が平等に与えられ、失敗をしても重大なことにはならないのも、学生のうちだけではないかと思います。自分が苦手なことほど回数を重ね、楽しめるまでやりこむべきだと思います。(高校生記者・めろん=2年)