LINEの返信にインスタのチェック。好きなYouTuberの動画視聴など、気付くとスマホにずっと触ってしまうという高校生は多いのではないでしょうか。ですが、スマホに勉強時間を取られると合格も遠のいてしまいます。志望校に合格した先輩たちは、スマホとどうやって付き合っていたのでしょうか。駿台予備学校池袋校サブマネージャーの磯山健太さんに聞きました。

活用派もいるが基本は「制限をかける」

合格する先輩たちは、スマホを「積極的に活用する」or「制限する」どちらが多いのでしょうか。まずはアンケート結果をまとめた下図をご覧ください。

 

回答者の中で、特徴的なコメントを以下にまとめました。

・「英単語や古文単語の学習やリスニング対策で活用しました」

・「外出時は携帯しませんでした。自宅以外で最大限勉強し、自宅ではスマホを息抜きに使っていました」

・「設定した時間以上使うとロックがかかるアプリを使用したり、時間によって電源が切れる設定をしていました」

もちろん、生徒それぞれの気質によりますが、どちらかと言えば「制限する」方向で考えていた人が多い様です。

下図によりますと、約15%の受験生はスマホで出願をしています。

 

2019年度入試のデータですので、この傾向はさらに拡大していくでしょう。重要な情報(受験番号や時間割、会場等)はスマホのスクリーンショット機能で保存しておき、必要に応じて参照する受験生も多いようです。

前述した受験生のスマホ使用の傾向を踏まえ、どのように付き合えると良いかという点について紹介したいと思います。

「これをやるまでスマホNG」など順番を工夫しよう

昨今、スマホのコンテンツは動画配信やSNSなど非常に多様化し、クリエイターの方々も生活をかけて日々魅力的なコンテンツを生み出しています。視聴する方も相当な決意がないとコントロールするのが難しくなっているのではないでしょうか。

まずは「これは必ず今日のうちに消化しなければならない」という学習計画における優先順位づけをして、「これをこなすまではスマホに触れない(触れてしまうと1日中見てしまう)」くらいの心持ちで机に向かうことが必要です。

こうした学習指針は、いわゆる「スマホ全盛期」以前から存在していました。例えば、苦手科目と得意科目の学習法について考える際と同じ考え方です。

自分から進んで勉強する得意科目(=スマホ)は後にまわしても大丈夫。しかし、苦手科目(=やらなきゃいけない勉強)を後にまわすと、どうしても取り組むのが億劫であったり、得意科目を勉強した後の疲労感で余計に捗らなかったり、敬遠する気持ちが強くなってしまう…ということ。苦手科目同様、やらなければならないことは、スマホを触る前のタスクの中でも「1番最初」にもってきましょう。

使いすぎていないか線引きしてみて

生徒と保護者の方との「約束事」とするのもオススメです。例えば私が面談等でご紹介しているアラート(警告)の線引きは以下のとおりです。

・1週間の学習時間が目標学習時間の3分の2を下回っている

・1週間の就寝時間において、目標就寝時間より1時間以上遅い日が3日以上ある

簡素なルールではありますが、まずは計画を立てて目標通りに実行できているか、検証してみてください。(その際は先生でも保護者の方でも友人でも、第三者の存在が助けになることが多いです)

受験においては目標(=第1志望合格)があり、「そのためには1日10時間くらい勉強しなければならないだろう」などと皆さん考えますよね?

それが出来なくて(=勉強時間が足りなくて)目標を達成できないとすれば、なんらかの「制限(我慢)」の必要性を感じると思います。

その制限がスマホの利用時間であることは多いのではないでしょうか。

 

磯山健太さん

いそやま・けんた 駿台予備学校池袋校サブマネージャー

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