自分にあった高校はどうやって選べばよいのでしょうか? 高校生記者の10坂さんは、実力より上の高校に合格しました。勉強についていけているのか、その高校に進学してどんな良いことがあったのかを振り返り、中学生にアドバイスを送ります。

迷ったけれど…実力より上の高校へ

私の通っている学校は、自分の中学での模試の偏差値より9も上の学校です。

内申が出て現実を突きつけられ、そこからようやく本気で志望校を考え始めました。本格的に受験勉強を始めたのは12月でした。

それ以前も勉強はしていたのですが、ダラダラとやっていました。もっと前から本気で勉強していれば、もっと余裕を持って志望校を選べたかもしれないと後悔しています。

実は、出願直前まで自分の学力と同じぐらいの学校か、今通っている学校かで迷っていました。

志望校を決定した決め手は、親の言葉でした。「自分よりレベルの高い学校に行ったほうが楽しい高校生活を送れると思うよ」と言ってくれました。その言葉があって志望校を決めることができました。

母が作ってくれたスケジュール表。私の部屋とリビングに貼り、家族も私のスケジュールに合わせて動いてくれた

家族のサポートで見事合格

本格的に受験勉強を始めてからは、学校以外で毎日最低3時間、塾を含めると1日最高8時間勉強していました。これでも少ないほうだと思います。

勉強以外では健康に気をつけて生活していました。食事は母が栄養バランスを考えて、毎日夕食にフルーツを出してくれました。

ほかにも家族みなで手洗いうがいを徹底したり、外出を控えたりしていました。私には弟がいるのですが、弟には友達と遊ぶのを控えてもらっていました。受験当日には、家族から手作りのお守りと手紙、合格祈願のキットカットをもらいました。そのおかげか、全く緊張せずにリラックスした状態で受験に挑めました。

このような家族の協力があって合格することができました。

手作りのお守りと、中に入っていた家族からの手紙

授業についていくのに一苦労、復習が大切

ただ、やはり自分のレベルより上の学校なので、入学してから大変なこともあります。

授業のペースが速く、また授業内容も難しく、追いつくので精一杯です。予習復習は欠かせません。特に復習が大切になってきます。復習を怠るとその後に習う単元も分からなくなってしまい、分からないものが増えていきます。

一方で、授業の進みが遅くても内容が分かりづらい授業もあるので、全体的に授業内容を理解するのが大変です。

先生の説明が長いために、テスト範囲がテスト直前まで終わらず、ギリギリになって詰め込んでくるときもあります。そのような科目では予習が必須となってきます。

自分で参考書やワークを買って解いたり、映像授業等も活用したりして勉強しています。

クラスみんなが仲良し、充実した日々

学校のレベルとは関係ありませんが、通学が山道だったり、校内でスマホの使用が禁止されていたりと不満に思うこともあります。

もちろんよかったこともあります。それは生徒の人間性です。クラスでカーストやグループ間の壁ができず、みな仲がいいです。また、授業中の私語はありますが、クラスメイトや先生のオーラを感じ取って静かになります。これは中学校のころにはなかったことでした。おかげで楽しい、充実した高校生活を送れています。

受験は最終的には自分の力で頑張るものですが、そこまでの道のりには、家族など周りの人の協力も必要だと思います。(高校生記者・10坂=1年)