読者の中学3年生女子、あこりーさんから寄せられた「大勢の前で話すときに緊張してしまい、うまく話せない」という悩みに、ほかの読者から届いたアドバイスを紹介します。

【あこりーさんの相談】

私は生徒会副会長をしています。全校生の前で話すことがよくあるのですが、人前で話すことが苦手です。

式の挨拶や朝の集会で話すときは、原稿を覚えて暗唱して話します。ですが、みんなの前に立つと頭が真っ白になって忘れてしまいます。また、話している途中には視界に入っているものに気が散ってしまい集中できません。

途中で話す内容を忘れたとは、原稿を始めから思い出さないと話せず、その間フリーズしてしまいます。アドリブで言葉を繋げたら良いのですが、なかなかうまくいきません。ひどいときには、緊張しすぎて呼吸が浅くなり、声も震えて落ち着こうとしてもちゃんと話せません。

生徒会の仕事も2年近くしているけれど、まだ慣れず、あまり成長を感じられません。2学期には、体育大会や文化祭などがあり、今以上に長い文章を話す必要があります。

みなさんは人前で話すとき、どんなことを考えて話していますか? アドバイスいただけたらうれしいです。(中学3年女子・あこりー)

練習をする・原稿を書く

話す内容を書く、練習するなどのアドバイスが寄せられました。

話す内容を書くことで安心できるかも

話す内容を書く

私は、1年生の時には生徒会副会長、2年生の時には生徒会長をしていました。

私も人前で話すのが苦手なのですが、自分が書いた原稿を手に持ったり、御守り代わりにポケットの中に入れて話していました。

原稿を見てはいけないと言われていないのならば、わからなかったら最悪原稿を見ればいいという安心感と、自分のスピーチ練習に自信が持てる気がするのでオススメです。

あとは、大勢が自分を見ていると思うと体が固まってしまうので、遠くのほうを見るように意識するといいと思います。(高校3年・女子・Y⭐︎)

ぬいぐるみや友達に話す練習をする

私も、中学3年生で生徒会に入っていて、人前で話すことが多々ありました。

していたことは、①紙に一度書く、②覚える、③ぬいぐるみに話す、④家族(私は、姉にでしたが)に話す、⑤仲のいい友達(複数人)に話す。最後が、みんなの前で話す、みたいな感じでしたね。

①、②は相談を読む感じでは、あこりーさんもしていると思います。

私がしていた③〜⑤は、簡単に言うと、無機物→人という流れなのです。何かに話すということが少し大事で、ここで話しているうちに、忘れたときのアドリブのレパートリーが増えます。

あと、恥ずかしくても大きな声の方が絶対にいいです。間違えても、「間違えました! 言い直します!」って言えば終わりですから。これは、経験論です。体育祭本番に赤組が勝ってるのに「白組優勝!」って言ったことがあります。「間違えました!」って言って終わりでした。小さい声だと、どこを間違えたのかも分かりません。

言う側も聞いている側も人間です。言い間違えていいんです。生徒会としてみんなの前で話すことがあこりーさんの大きな糧となると思います。アドリブも話しているうちについてくると思います。

中学生だとなかなかまだ出てこないことのほうが多いと思いますが、高校生になったときのアドリブの出方は生徒会やってた子とやってなかった子だと、やっぱり違うものですよ。中学までのことと思わず、上記の①〜⑤の練習をしていってください。応援してます!(高校2年・女子・ツッキー)

■話す練習をする

私も最初は人前で話すことが苦手で、頭が真っ白になり、失敗していました。

次に、台本を作り、声に出して練習することにしました。Wordを使えば推敲も楽(スマホで見ることも可能)です。しかし私は練習なしで本番、さらに台本を読まないで話すので、状況は変わりませんでした。

その後、お風呂で話す練習をすることにしました。何を話すか把握した後、記憶だけで話します。その上で、伝えなきゃいけないこと、忘れやすいことだけを紙やカードに書きます。また、構成を意識すると話しやすいです。私は今でもこの方法で話をしています。

本番で話すときには、例えば同級生や好きな先生など、緊張を和らげてくれる人と話すつもりで話します。

私は長く話すことは少ないのですが、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。

あこりーさんの残りの中学校生活が充実したものになりますように…(大学2年・女子)

◾️言うべきことを箇条書きにする

私も中学で生徒会長、高校で副会長、会長を務めてきました。その中で相談者の方の境遇はきっと誰しもぶつかる壁だと思っています。私の経験則を元に、少しでも役に立てばと思い筆をとる次第です。

前述の通り、私も役を務めてきたために、500人規模、1000人規模での集会での発言は幾度となく経験してきました。その中で分かったことは全文カンペを作らない、ということです。

相談者さんは、原稿を暗記して話すようですが、全く原稿通りに読むことは無理で、聞いている方も読んでるなってのが伝わります。僕も現役の時は覚えられないし、読むだけなら他の人が言えばいい。私が伝えたいことはこれだと言うのが伝わるように心がけていました。カンペなんて作らずに壇上に立ってその時に思ったこと、そこに立つまでに気づいたことを述べるのが一番伝わります。ですが、それだと、役職上伝えなきゃいけないことが伝えられなくなりますよね。

そこで私は単文カンペを作る、というのをお勧めします。

絶対に言わなきゃいけない単語やフレーズだけを書き出すのです。構成だけを箇条書きにします。そしてそれを元に実際にもう話す練習をします。歩きながら、入浴中など何かしながらやるとやりやすかったです。

その時は紙は持てないけど練習はできます。そして何回も言う練習をする中で、ちょっとの表現の違いや言い回しは違っても、単文カンペに書いた絶対に言いたいことを伝えることができるようになります。周囲を見ながら練習することでその場で目に入った友人の顔にも動揺することはなくなります。何かをしながらだと途中で止まってしまうこともしょっちゅうですがそこからの立て直し方も身につくと思います。

さらにこれが発展的になれば、突然話をしてくれと振られた時にも組み立て話すことができます。

壇上に立った時にも、完全アウェイだと思うから緊張します。この場にいる人の半分に伝われば良いな、私はみんなから選ばれてるわけだからみんな私の味方だ。こうした心持ちで立つのも一つの手でしょう。

これから学祭で長く話す時にも、作った長い文章を暗記して読み上げるのではなく、目の前にした集団にこのことを伝えるんだ。そのために○つの話をする。というスタンスにしてみるといいと思います。

忘れちゃいけないのは、原稿はその場で聞いている人は誰も知らないわけだから、少々違っても構わない。みんなは私の話を聞いてるんだから自信もって話そうという気持ちだと思います。

長くなってしまいましたが、この経験談が相談者さんお力になればと思います。

頑張ってください。応援しています。(大学1年・男子・のりまさ)

見る方向を決める

友達の顔を見る、見る方向を決めるなど、視線を工夫するというアドバイスもあります。

見る場所を決めると落ち着く

■大まかに内容ごとに覚える、人の顔を見る…

私は吹奏楽部の部長と学級委員をしているので、よく人前に立つ人間です。

ですが小学生の頃、実は人前に立つのが苦手でした。なので、みんなの視線で頭が真っ白になってしまうという気持ちを経験したことがあります。

今はそれを克服したので、何か参考になればということで紹介させていただきます。

まず原稿を暗記する時に私が意識していることは、ざっくりと内容ごとに分けて覚える、ということです。

全てを文単位で暗記してしまうと、一文抜けただけであっという間に崩れてしまいます。なので、どういうことを始めに言って、どう繋げて、どう最後に持っていくか、という風に大まかに覚えていれば、一文が抜けてもフリーズすることなく、最後まで続けられると思います!

また、実際に話す際には、人の顔を見ることを意識しています。下や上を向いていると少し不自然ですし、かと言ってまっすぐずっと正面を見つめるのもなぁ…ってなりますよね。

そこで、仲のいい友達を中心に表情を見るようにしています。仲がいい人ほど真剣に話を聞いてくれるので、緊張したら友達の顔を見ると自然と笑顔になり、比較的リラックスできると思いますよ!

さらにさらに、色々な方向を見るのも緊張がまぎれるのでおすすめです!

私の担う役割に比べて生徒会はとても忙しいと思いますし、話をする規模が違うと思います。それでもこうして活動を頑張っているあこりーさんを尊敬します!

私なんかがお力になれるか分かりませんが、参考にしていただけたら嬉しいです。(中学3年・女子・しぅた)

■視点を定める・何かを握る・暗示をかける

私も人前で話すのがあまり得意ではありません。生徒会に私も所属していましたが、人前で話す時はとっても緊張して、声が小さくなってしまいがちでした。

そんな時、塾の先生がアドバイスをくれて少しだけ人前で話すことが怖くなくなりました。

その方法は、見つめる場所を決めて話すこと、何かを握ること、暗示をかけることの3つです。

1つ目の方法は、話す前に「ここを見て話そう」という見たら落ち着ける場所を決めておくのが大事です。講堂で話すなら、非常口などがいいと思います。視点が定まるので、少しでも落ち着けると思います。

2つ目の方法は、とても単純なことかもしれませんが、これをするとしないとではかなり違います(私の場合です)。

教室で前に立って発表する時などに、教卓をギュッと握りながら話すと、緊張が少しだけ和らぎます。

3つ目の方法、暗示をかけることは、人前で話す前、自分に「大丈夫、大丈夫、できるできる!」と自分に言い聞かせることです。これをすることで、話すことに自信が持てますよ。

人前で話すことはとても勇気がいることですし、足とか手とか震えるなど緊張がすごいと思います。

しかし、少しでも人前で話すことに自信が着いたら、その分自分に自信が着くと思います。

大丈夫です。あなたなら出来ます!

少しでもお役に立てれば嬉しいです。(高校1年・女子・すずめ)

■知り合いに向かって話すような気持ちで

高校生の保護者です。

我が子が小学生の時、PTAの執行部役員を2年間していました。

年に一度、春に行われる総会で、何百人といる出席者の前で、議案の説明や結果報告など、ただ原稿を読むだけの作業ではありましたが、とても緊張したのを覚えています。

それ以降、度々、規模は小さくても役員さんの前で話をしたりする機会がありました。

徐々に慣れてきた経過の中で、一つ言えることは、話す相手の中に知り合いがいたら、その人に向かって話している気持ちで伝えると、少し楽になった気がしたのを覚えています。

きっと、生徒会をされている相談者の方にも、友人や知り合いはたくさんおられると思います。その人たちは、きっと相談者さんを応援してくれているだろうし、温かい気持ちで耳を傾けてくれていると思います。

生徒会活動、頑張ってほしいです。(高校生保護者)

リラックスして自然に

相手を意識しすぎないように工夫するとよいというアドバイスもありました。

リラックスできるよう工夫してみて

■原稿の用意、発声練習、深呼吸…

私も中学生の時、副会長をしていました。

・原稿をバインダーに挟む

・みんなの顔を自分の好きな食べ物だと思う

・家で発声練習をする

・大きく深呼吸をする

・友達に原稿を聞いてもらう

これらが私のやっていたことです。緊張するのはみんな同じです。何回もやれば自信もついてくるので頑張ってください!(高校1年・女子・パンミン)

■相手をじゃが芋・小さい子供などだと思って話してみる

私も中学生から高校にかけて、生徒会で会長と副会長を務めていました。

もともと私も緊張して話せなくなるタイプで、原稿の内容を忘れてしまうこともしばしばありました。

しかし、あれこれ緊張しないようになる方法を試していた時に「これだっ」と思った方法を教えます。

それは、置き換え法です。

生徒や先生の顔をじゃが芋と思ったり、私は弟が2人いるのですが、歳の離れた子供に話してあげる気分で話すようにしました。

すると、言葉使いも丁寧になりますし、緊張もしなくなりました。

また、先生に「君の話はとても分かりやすい」と褒められることが多くなりました。

ありふれた方法ですが、様々な置き換えパターンで試してみるのが良いかと思います。

副会長としての期間は短いですが、頑張ってください!(大学2年・男子・レモン)

■意識せず、自然に

私も人前でスピーチするのがとても苦手で、いつのまにか過呼吸気味になってしまいます。なぜなんだろうと思い原因を考えてみると、ちゃんと原稿通り発表しなければ恥をかくという強く他人の目を意識してしまうことが原因なのかなと最近思うようになりました。

他の人は案外自分のしてしまった失敗を覚えてはいません。ですから、原稿通り喋らなきゃと自分に圧をかけたり、あまり他人を意識したりせず、とりあえず喋ればいいと思うことが解決の糸口になるのではないでしょうか。(高校2年・女子・いかさかさ)

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