読者の中学2年生女子・雪色さんから寄せられた「部活で厳しく指導され、他の部員の足を引っ張っているようで不安」という悩みに、ほかの読者から届いたアドバイスを紹介します。読者の皆さんのお悩みも、記事の最後で募集しています。
【雪色さんの相談】実力不足で顧問から注意、プレッシャーで泣きたくなる
私は吹奏楽部に所属していて、トロンボーンを担当しています。人数が少ないので、1パートに2年生が1人、1年生が1人しかいません。3年生は引退してしまい、1年生はまだ合奏に参加できないので、今は2年生6人で演奏をしています。
演奏のときに顧問の先生から、「もっと音量出して」「基礎練しっかりやってる?」など、ものすごく言われます。もちろん基礎練もしっかりやっているし、息も酸欠になるぐらい入れています。私の実力不足なのは分かっているんですが、そう言われるとイライラしてしまいます。これまで3年生にかかっていた圧が、3年生の引退を機に私にかかる感じで……。
人数が少ない分、一人ひとりが重要だとは分かるんですが、泣きたくなってしまいます。元々楽器経験者でもないので、同じ2年生の部員の足を引っ張っているのではないかと不安になります。このような不安はどのように解消すれば良いのでしょうか。(中学2年女子・雪色)
- ■アドバイス一覧
- 1.先生に相談
- ―期待されている証拠と受け止める
- ―改善点を具体的に聞く
- ―自分の音を聞いてもらう
- 2.仲間に相談
- ―怒られるのは「お互い様」
- ―引退した先輩にアドバイスしてもらう
- ―悩みを打ち明けてみて
- ―愚痴を聞いてもらう
- ―考えすぎないで相談
- ―仲間に頼って小さな目標を立ててみて
- ―初心を思い出して
- ―必死に取り組んだら周りも認める
- 3.練習内容を見直す
- ―息の質を上げてみて
- ―半音階をロングトーンしてみて
- ―まずは演奏を楽しむ気持ちで
- ―自分のレベルにあった練習か見直してみて
- ―基礎練のメニューを変えてみて
【先生に相談】伸びしろがあるからこそ 先生に具体的なアドバイスをお願いしてみて
頑張っているのに厳しく指導されると、焦ってしまいますよね。でも先生は、雪色さんに伸びしろを感じているからこそ、上手くなってほしくて厳しく注意するのかもしれません。先生に具体的なアドバイスをしてもらえるようにお願いしてみると、改善点が見えてきそうですね。
◾️期待されているのかも 今が頑張り時!
嘘だって思うかもしれませんが、きっと顧問の先生は雪色さんに「もっと上手くなってほしい!」と期待を寄せているんだと思います。私にも経験があって、顧問の先生が私にばかり注意してくることに怒りを感じていたら、ある日突然「上手くなったな」と褒めてくれたことがあります。注意されると、焦ってしまうし嫌なのはわかりますが、今が頑張り時です! 逆に開き直りましょう(笑)絶対上手くなってやると思って、注意されても元気に返事をして練習に打ち込んでみてください! その努力はきっといつか花開きます。(はまこ=高校1年女子)
◾️先生に具体的な改善点を聞いてみよう
部活頑張っているんですね! コロナで思うようにできない日々ですね。みんなと音を出すのは楽しいですか?中学2年生だと、楽器を始めてまだ1年ちょっとですね。経験がないなか難しい楽器を演奏していると思います。
私は中学時代にリコーダーをやっていました。トロンボーンと比べると地味で笑われてしまいそうですね。私は良い指導者に恵まれて、全国大会に3年間出て2回金賞をいただきました。
そのときの先生は、「ここをこうしたら良くなる」という指導をしてくださいました。もし今の顧問の先生がダメな点だけ指摘するようでしたら、「どうすればそれは改善できるのか具体的に教えてください」と聞いてみてはどうですか?例えば、「基礎練ならどの部分を強化したら良いですか?」と。先生にわからないなら、楽器を始めて1年ちょっとの雪色さんにはもっとわからないと思いますよ! 心配しないで勇気を出して聞いてみてください。
そして、5人いる2年生の部員のみんなに不安な気持ちは話してみましたか? プライドもあるでしょうから、話したくないかもしれません。無理にとは言いませんが、良い演奏、楽しい演奏をするなら、仲間を信用するのはとても大切です。もしかしたら同じ思いの人もいるかもしれません。あなたの気持ちに気がついている人も居るかもしれません。
2人の子どもを持つ母としては、楽しく演奏してほしいと思います。会場に響き渡る音を 楽しんでほしいです。もちろん練習は大事です。でもそれ以上に気持ちも大事! 指摘されたら悔しいですし、へこみます。伸びしろがあると思って、イライラしたりする気持ちを転換させるようにできたら良いですね。楽器を演奏できるということは、心と人生を豊かにすると思っています。毎日の積み重ねで必ず上手になります。
最後に、引退した3年生については、3年生だから上手にならないといけないというものではないと思います。きっと気がついたら3年生になっていて、他の学年より上手になっているんだと思います。
新しい日常の中で楽器が演奏できる幸せを楽しんでください。そして、今悩んでいる雪色さんはきっと、伸び悩む後輩の理解ある先輩になれると思います。みんなが楽しくなる演奏を期待していますよ!(くむくのお母さん=社会人女性)
◾️自分の音を聴いてもらってみて
私は、吹奏楽部に所属している高校2年生です。まずは、先生に「トロンボーンの音量がどれくらい今の部全体として必要なのか」を聞けばいいと思います! 実際に楽器を先生のもとへ持っていって、自分の音を聴いてもらえるとさらにいいと思います。先生もあなたのバンドをより良くしようと思ってかけている言葉だと思うので、言えば協力してくれると思います。協力してくれなければ、言われた言葉はそれほど気にしなくていいと思います。自分で考えて練習したり、講師の先生に教えてもらったりして上手くなりましょう!
最近はコロナの影響で部活内でもできることが限られていますが、お互い、工夫して吹奏楽ライフ楽しみましょう!(はなあ=高校2年女子)
◾️怒られることは「あなたに伸びしろがある」ということ
こんにちは。私も中学生の頃に部活をしていて投稿者さんと同じですごく辛かったので回答させていただきます。
私は合唱部に所属していて、当時は市では一番、府では2、3位くらいで近畿大会に出場するくらいの部活でした。コンクールに向けて練習していた中学2年生の夏が一番辛かったです。私はソプラノパートでした。まだ3年生の先輩は引退していなくて、私のパートは3年生2人、2年生2人、1年生は3人でした。みんなと合わせて歌うとき、他のパートの子や1年もいるのに私一人だけがずっと怒られていました。「なんで私だけこんなに怒られなきゃいけないの?」と当時はすごく思っていました。本当に辛かったです。
コンクール当日、私は怒られたストレス、そしてコンクールという大きな行事を目の前にした緊張でとうとう全身に蕁麻疹が出て、微熱が出てしまいました。それでもコンクールは出ましたが、早退をしました。結果は金賞で、近畿大会に出場する権利を得ました! 本当に辛かったですが、自分が頑張ったおかげかなと思いました。
このことから、怒られることは「あなたに伸びしろがある」ということだと思いました。私はずっとこの言葉を信じて頑張ってきました。伸びしろがなければ先生も先輩も怒らないと思います。あなたが伸びてくれたらもっと部活はいいものになる。だから頑張ってほしい。ということだと思います。
今は、この合唱部に所属して本当に良かったと思っています。高校に入っても強みになっています! ただ、本当に辛くてもう耐えられないと思うのであれば、その部活をやめるべきだと思います。辛いところまで我慢してするものではないと思います。第一は楽しむことですから。
コロナでコンクールには出場できないかと思われますが、あなたはまだ中学2年生! 大丈夫です! まだチャンスはあります。少しでも質問者さんが救われますように。(ルーク=高校3年女子)
【仲間に相談】不安を打ち明けてみよう お互いに高め合って演奏を楽しんで
演奏がうまくいかないと、足を引っ張っているのではないかと感じてしまいますよね。少し勇気がいるかもしれませんが、信頼できる仲間に不安を相談してみてはどうでしょうか。仲間とお互いに高め合って演奏を楽しむことができたら、不安が解消されるかもしれません。
◾️不安な気持ちは「お互いさま」
私は中学、高校、大学と吹奏楽に所属していてトランペットを吹いています。雪色さんが日々の練習から、少ない人数のなかで責任を持って頑張っているのはすごいことだと思います。吹奏楽では、ひとつひとつの楽器の演奏が全体にかかわってくるので、自分が失敗したり上手に吹けなかったりすると、足を引っ張ってしまっているんじゃないかと不安になりますよね……。
ちょっと言い方が良くないかもしれないですが、私はそんなとき、「お互いさま」と思ってやっています。みんなそれぞれ、完璧に吹いているわけではない。「あっ今の音良くなかった……ごめんなさい!」「うおーっ先生怒らせちゃった! ごめんなさい!」と思って、それぞれ吹いている人がほとんどだと思います。自分ばかり……と思っていたとしても、次に指導されるのは隣のあの子かもしれないし、前のあの子かもしれない。実はみんな、不安に思っている「同士」だったりします。
ひとりで悩みを抱えてこうした場で悩みを相談して、ちゃんと自分の不安と向き合っていること、すごいなぁと思います。次は、練習が終わった後や少しの隙間時間とかで、信頼できる部活の仲間に気持ちを打ち明けてみたらどうでしょう?意外と他の人も同じように感じているかもしれないですよ。
また、技術的な面でのアドバイスとしては、自分のやっている基礎練習は本当に自分のためになっているのか?と見直してみることも大切です。先生に基礎練習のことを言われてもなお、同じ基礎練習をやっていたら変わらないのは当たり前です。また、酸欠になるほど息を使わなくても大きい音を出すことはできます。一度冷静になって自分の奏法や練習方法を見直して、先生に倍返しするつもりで思いっきりやってみれば、案外いけるかもしれないです!
少し厳しいことを言ってしまったかもしれませんが、今悩んでいること、立ち向かっていることはその後に役立っていきます。音楽を楽しむことを忘れずに、めげない、あきらめない、ひねくれないで頑張ってください! 応援してます。(ちゃんまる=大学1年女子)
◾️引退した先輩にアドバイスをもらってみよう
私は中学で3年間吹奏楽部に所属していました。6人で合奏は大変ですね。偏見かもしれませんが、どこの吹奏楽部の顧問の先生もそんなふうに問い詰めますよね。普通にパワハラだと思います(笑)
私もそれを受けてき一人です。私が所属していた吹部のようにかなり先生が厳しいのであれば、基本的にみんな「あー雪色ちゃんまた集中攻撃受けてるな……かわいそう……」と思っていると思います。迷惑だとか思う人はいないと思いますよ。共通の敵(?)がいると、団結できるという仕組みです(笑)そういう意味でも、その不安と怒りの思いを2年生の子にぶつけてみてはどうでしょうか。きっとわかってくれると思います。
先生の集中攻撃を退けるのに建設的な意見を出すとすれば、引退したトロンボーンの先輩に、「どうすればいいですか?」と聞いてみるといいと思いますよ。2年生でも、金管の低音の子に聞けばいい意見がもらえると思います。
私が文章を見ていて思ったのは、力の入りすぎかなと思いました。音量を出すというよりも、響かせることを意識して吹いてみてはどうですか?音を聞いていないのでなんとも言えませんが、力が入ると音が汚くなったり、かえって音量が出なくなったりします。
同じ吹部仲間としてアドバイスせずにはいられませんでした。辛いと思いますが、吹部を引退する時の達成感は半端ないですよー! 頑張ってください!(のば=高校1年女子)
◾️吹奏楽は個人競技ではない 仲間と悩みを共有してみて
私も中学時代、3年間吹奏楽部でトロンボーンを担当していて、雪色さんと同じように悩んだ時期がありました。先輩がいなくなって、先輩の凄さを身に染みて感じますよね。合奏などの際に、先生からみんなの前で怒られることも増え、自分にはできないのかな、部活辞めようかな、ということばかり考えていました。
でも、周りの仲間にその心境を打ち明けると、みんなも同じような悩みを抱えていると分かりました。忘れてはいけないのは、吹奏楽は個人競技ではないということです。みんなで人つの音楽を奏でるという楽しさがあります。もちろん自信をなくすことだってあるけど、周りには頼れる仲間がいます。仲間と悩みも共有し合いながら、互いに高め合い、部活を精一杯楽しんでほしいです。絶対練習すればできるようになる! 今しかない青春を楽しんで!(おんぷ=高校2年女子)
◾️辛い思いを溜めないで愚痴を聞いてもらおう
その気持ちよく分かります。本当に辛いですよね。私は中学から高校までの6年間吹奏楽部でした。中学ではチューバを担当していましたが、高校ではパーカッションを担当していました。中学のときの顧問は良い先生でしたが、高校のときの顧問がイヤでした。楽器が変わったので初心者も同然でした。しかもパーカッションは自分が望んでなったものではありません。顧問からは「なんでできないの」や「人としてどうかと思う」、「何も学んでないんだね」などそんな言葉をたくさん言われました。私が入部したときは、男子が一学年上の先輩一人と私だけでした。周りは女子なのであまり相談することもできず、先輩は小学生の頃からパーカッションだったので私の苦労を分かってくれることもありませんでした。学年が上がってもパーカッション経験者の後輩が入ってきたので私は見下され、先輩と見られず苦しい毎日でした。退部届けを出そうか悩んだほどでした……。
私がそれでも続けられたのは、クラスの友達と先生、親、後輩のおかげです。一学年下の後輩に、小学のときだけ吹奏楽だった後輩が入部しました。彼も小学のときと高校では楽器が変わって大変な思いをしており、2人で愚痴を言いあってしました。親に辞めたいという意向を伝えると、「無理して続けることはないから、辞めてもいい」と言ってくれました。また、高校2年生のときの担任に続けるのが辛いと言うと「自分と合わない人はいるから無理しなくていい」と言ってくれました。クラスの友達にも愚痴を吐き出していました。
つまり、私がやった対策はとにかく辛い思いを溜めないということです。仲の良い友達がいるなら愚痴を聞いてもらったらいかがでしょう?私のおすすめは、なんでも話せる先生をつくっておくことです。本当に辛いなら辞めることも検討しても良いと思います。部活はそんな辛い思いをしてまでやるものではないし、私のように大事な青春をイヤな思い出にしてほしくはありません。
自分にとって一番良い決断をしてください!少しでも参考になれば幸いです。良い青春を!(しゅしゅー=大学1年男子)
◾️吹奏楽は仲間との連携が大事 考えすぎなくて大丈夫
3年生が引退したことにより、いよいよ2年生が主力となったと思います。トロンボーンは人数が少ないようなので1年生も主力と考えていいと思います。そんななか顧問の先生にうるさく言われるのは大変だと思います。顧問の先生を共通の敵として、1年生たちと団結してください。
また周りの足を引っ張っていると感じるかもしれませんが、吹奏楽は仲間との連携が大事なので、そのようなことを言う人はいないです。ぜひ考えすぎずに気楽に部活をしてください。(ガムテープ=高校2年男子)
◾️ひとりで抱え込まないで 同期や先輩に相談してみよう
自分も、中・高と吹奏楽部にいました。そのような気持ちは自分も経験しました。自分の場合は先輩から、音程が合っていなかったり音を外してしまったりすると、生徒指揮合奏のときにかなり強い口調で注意を受けることがありました。かなり辛かったです。自分はそのときに、誰にも相談せずにずるずると引きずっていき、その先輩が引退するまで心残りがあるような感覚でした。
自分はそのときを振り返って、同じ学年の仲間に相談しておけばよかった、自分の先輩(当事者でない他の先輩)に相談するべきだったと今では思います。
雪色さんの場合は顧問の先生が厳しくされているということなので、状況的に簡単に解決できることではないかもしれませんが、
・同じ部活の同期に相談してみる
・引退した先輩にどうすれば良いか聞いてみる(よければ技術面も)
・信頼できる友達に(吹奏楽部外の友達でも)相談してみる
・自分の言い分をよく聞いてくれそうな他の先生に相談してみる
などができると思います。友達に相談してみるとこれ以上に解決策が出てくることもあると思うので、ぜひ試してほしいと思います。いちばん大切なのは、ひとりで抱え込み続けてしまわないことだと思います。ですので、言い出しづらいことではありますが、誰かに打ち明けてみてはどうでしょうか。
吹奏楽部は人間関係でもストレスが溜まることがありますよね。大変ではあると思いますが、頑張ってください。応援しています!(Brass Neko=大学1年男子)
◾️仲間に頼りながら小さな目標を乗り越えてみて
中学生のときに吹奏楽部に所属していて、ユーフォニアムを吹いていました。部員数は20人にも満たず、1人1パートを任されるような状態だったので、それぞれの負担はとても大きかったです。特に、合奏は個人の力量が浮き彫りになり、自分が至らないせいで合奏を中断してしまったときには、部員に申し訳ない気持ちになりました。また、自分が不得意や苦手を自覚しているところを何度も指摘されてしまうと、それがストレスに繋がっていくこともありました。
当時、私はその状況を打開すべく、いくつかの方法をとりました。まずは「仲間に頼る、頼られる」です。部活は一人でやっているわけではないし、音楽は部員全員で作り上げていくものだから、仲間に頼るってすごく大事なことだと思います。自分の演奏を聴いてもらって、アドバイスをもらって、仲間に頼るだけじゃなく、今度は部員の演奏を自分が聴いて……。最初はためらいがあったけれど、それがなくなる頃には、部員同士で互いが互いを高めていける部活になっていました。
また、「見つけ、直す」こともしました。自分の音や演奏、癖、苦手な奏法、部活の現状、雰囲気など、「こうなりたい!こうしていきたい!」という理想が雪色さんにあると思います。その理想を見つけたら、今度は「見つけたもの」を直していきます。自分自身で直せないことは部員や先生、両親などに相談をして、部員で相談や試行錯誤をしながら直していきました。しかし、演奏技術などはすぐに直ったり、良くなったりするものばかりではありません。そんなときには、なりたい理想につながる小さな目標から乗り越えていってほしいです。少しずつ積み重なる「できた!」がうれしかったし、支えになりました。
私も雪色さんと同じで、不安な思いで部活をしていたことが多かったですが、仲間の存在が私を助けてくれました。泣くほど辛かった当時でしたが、それと等しく楽しいことがあり、その思い出が今の自分を支えてくれています。雪色さんが、「吹奏楽が心から楽しい!」と思えるような部活動ができるよう応援しています!(かねちゃ=高校2年女子)
◾️初心を思い出して目標を持って取り組んでみて
1ヶ月ほど前まで吹奏楽部に所属していた高3です。もう部活は引退しましたが、雪色さんのお悩みはとてもよく分かります。私も、雪色さんと同じ金管楽器を担当していて、先生には演奏のことで何回も怒られたり注意をされたりしてとても辛かったです。
部活をやるなかで辛い気持ちになったときは、初心を思い出すことが大切かなと思います。辛い気持ちになったときには、つい目の前のことばかりにとらわれて落ち込んでしまいがちですが、雪色さんが吹奏楽を始めたのは、きっと何かやりたい理由があったからだと思います。その気持ちを思い出せば、大変だな、辛いなという気持ちがあったとしても、理想や目標を持って取り組んでいけるんじゃないかと思います。
楽器はなかなか上達しないと思うので、練習をいっぱいしたとしても簡単に上手くなれないかもしれません。雪色さんは今とても努力をしていると思うので、そこで諦めずに練習を頑張っていけば、もし、先生にすぐに認めてもらえなかったとしても、絶対自分で進歩を感じられる部分が出てくるんじゃないかと思います。そしてまた頑張っていくという、いいサイクルを作れればいいなと思います。先生も、雪色さんの頑張りを否定しているわけではなくて、もっとこうすると上手くなるということを伝えようとしてくれていると思うし、頑張っていることはきっとよく分かっているはずです!
また、人数が少ないので一人ひとりの責任は多いと思うし、2年生中心に部活をまとめていくことはとても大変だと思います。ですが、吹奏楽は一人だけでやるものではなくて、仲間とお互い助け合って、それぞれの足りない部分を補いながら一緒に活動していく部活なので、みんなの足を引っ張っているかもしれない、と考えなくても大丈夫だと思います。悩みを抱え込んじゃうと、とても苦しいと思うし、せっかく部活の友達がいるから、部活のみんなに相談してみてもいいと思います。もしかしたら、他にも同じような心配や不安を持ってる人がいるかもしれないし、話すだけでもきっと気持ちが楽になると思います。
少しでも雪色さんの参考になればうれしいです。応援しています!(りんご=高校3年女子)
◾️必死に取り組んでいたら周りもわかってくれる
私はバレー部に入っているのですが、ほぼ初心者で始めたのでもう毎日怒られまくっていました(笑)2年生になって3年生が引退してから、更に怒られるようになりました! でもみんなには「迷惑かけるかもだけど一生懸命頑張るからよろしくね!」と、周りに助けてもらいながら頑張っています。必死に取り組んでいたらきっとみんなも分かってくれると思います。一緒に頑張りましょう!(月影=中学2年女子)
【練習の見直し】息に力が入りすぎているかも 吹奏楽経験者がアドバイス
音量や基礎練について注意されてしまうのなら、練習方法やブレスを工夫してみると良いかもしれません。吹奏楽経験者の読者が、具体的なアドバイスをたくさん寄せてくれました。
◾️息の質を上げてポジションを正確に取ってみて
雪色さん、初めまして。私はついこの間まで、吹奏楽部に所属しておりトロンボーンを吹いていました。中学時代も吹奏楽部でしたが、ユーフォニウム担当で、高1の夏前にトロンボーンに変わりました。中学時代は先輩がすぐ上にいなかったため、1年生の秋から2年間1人で楽器を担当していましたし、高校でも経験者で上手な同期と楽器の先輩、後輩に挟まれて、音が小さいと言われ続けていたので雪色さんの状況には共感するところが多いです。
不安ですよね。そんなときにおすすめなのが、難しい楽器なんだと割り切ることと、息の量以外に音量に関係しているものを知ることです。
私が初めてトロンボーンを吹いて驚いたのが、ユーフォと同じ音域、マウスピースにも関わらず必要な息が桁違いに多いことです。雪色さんも酸欠になるくらいがんばって吹いているのに小さいと言われてしまうんですよね。
夏前にトロンボーンに変わって次の春頃からやっと音が小さいと言われることがなくなった私の経験を踏まえて言うと、まず、トロンボーンは「難しいけど簡単、簡単だけど難しい楽器」です。これはプロの方もそう言うので割り切った方がいいです。まず、作りが単純でスライドがある分、正しい音程は取りにくいですが、細かな音程のズレは調整しやすいですよね。その上、ただの管のような構造なので自分が吹き込んだ息がそのまま音になります。同じ中音のユーフォ、ホルンは音が割れることが少ないと思いますが、トロンボーンはすぐに割れますし雑な息だとすぐに音が汚くなります(笑)
私はこの音程の取り方と音の素直さが、聞いた側が感じる音の大小にも影響すると感じます。正しいポジションでずっと吹けていれば、息の通りがよく、ズレたポジションだと息が入りにくくなります。効率良く音が鳴らない感じです。だからまず、ポジションを正確に取ることを心がけてみてはどうでしょうか。
もう一つ息については、小さいと言われているときに私がやってしまっていたのが、細く冷たい息を鋭くたくさん入れてしまうことです。そうすると細い音や割れた汚い音になってしまい、汚さを注意されると同時に、あれだけ一生懸命入れた息が100%音になりませんでした。あるときを境に、暖かく太い息を出すこと、太い音を出すことを意識しだしてから音の汚さへの注意が減り、音量も徐々に出るようになってきました。また、暖かい息を出せれば音圧も出てきます。「基礎練をしているか?」と聞かれるのはたぶんここにあるのではと思います。自分が頑張って吹いた息のうち100%が音に反映されていないと、聞いた側からはあまり吹いていないように感じてしまうようです……。
ですから、息の質を上げることと、ポジションを正確に取ることをおすすめします。息はみんな同じですが、ポジションがずれたら音程だけでなく音質も悪くなるのはトロンボーンにしかわからないので、同級生は気にしないようにしましょう。スライドも移動距離が他の楽器と桁違いなので、割り切りましょう。チューバですら4cmないと思うのに、トロンボーンは数十cmです! しかもミリ単位の調整が必要だなんて、この難しさは他の楽器には絶対わかりません! ある程度の音程とある程度メロディに着いていけるスライディングだけで十分すごいですからね!(お一人さまTb.=高校3年女子)
◾️後輩と一緒に練習してアドバイスをし合ってみては
私も雪色さんと同じで、基本2年1人、1年1人でのパートになっています。私は、去年吹奏楽部に初めて入部しました。
私がおすすめする練習方法は、半音階をロングトーンですることです。1回だけでは効果が無いので、4回くらい続けてやります。そうすることで、音が安定するようになります。先輩だからできるのが当たり前というわけではないので、後輩と一緒に基礎練習をしてお互い直したらいいところを指摘するのも良いと思います。家に楽譜を持ち帰り、家で譜読みを完璧にしてくることや、YouTubeなどでプロの方などがコツを教えてくれるチャンネルもあると思うので、探してみるのも良いと思います。大変だと思いますが、いい演奏ができるようにお互い頑張りましょう!(フルート=高校2年女子)
◾️不安な気持ちは音にも現れる まずは演奏を楽しんで!
私は中高6年間、吹奏楽部でホルンを担当し、部長や学生指揮者として部員の前に立ってきました。足を引っ張ってしまっているのではないかという不安はとてもよくわかります。人数が少なければ、その分自分の音も聞こえますし不安になりますよね。70人で演奏していたときでさえ私は不安な気持ちでいっぱいでした。
しかし逆に考えてみてください。自分の音に不安になるということは、自分の音が聴いている人にちゃんと届いていると自負している証拠ではないでしょうか?自分の音が音楽の一部となって、聴いている人に届いている……こんなにも楽しくて素敵なことは他にありません! そしてそのことに気づいているあなたを尊敬します。
不安な気持ちで演奏をすると、不安な音になって更に不安な気持ちになってしまうという悪循環になります。楽器を演奏できる楽しさ、みんなで音を合わせられる楽しさを噛み締めて、まずは音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。先生から色々言われるのが辛い時もあると思います。けど、その言葉の意味がわかる日は絶対に来ます。だから先生の言葉を拒絶せずに素直に受け入れることは絶対にやめないで欲しいです。
基礎的な部分で不安があるのであれば、基礎練習は大切です。けど基礎練習に完璧を求めなくていいんです。真面目にやるのは大切だけど、楽しんでやるのはもっと大切です。ブレスをたっぷり吸って音をイメージしながら楽しく吹けば自分の納得できる音が鳴る日が来ますよ!
ちなみに、私が楽器を吹くときに一番大切にしているのは、ブレスと音のイメージです。たっぷり吸って、まっすぐ吐くことは意外と意識しないとできません。相談者さんがこれからもトロンボーンを愛し、吹奏楽を楽しめることを心から祈っています。今後のご活躍を期待しています!(M=大学1年女子)
◾️演奏技術向上のアドバイスを紹介
僕は、吹奏楽部に所属していてトロンボーンを吹いています。辛い気持ちはよーーく分かります! 解消がなかなか難しいですよね。
まず、前提にしておいてほしいことがあります! 以下の言葉は練習中にはあまり使わないでほしいですが、実力が不足するのは仕方ないです。楽器を始めて一年と少しでめっちゃ上手くなるというのは難しい話だと思います。実際僕は、中学2年になってから、コツを掴み始めたのか、グンと伸びました。経験が少ないから、あるいはそのような人に向いた練習があるんです。自分のレベルに見合った練習か、チェックしてください。すごく難しくて辛いだけだと、まったく進みません。
雪色さんの仲間も同じような悩みは持っているかもしれませんね。そこで話をしてみても気が楽になるのではないでしょうか。引退した3年生に聞くのも良いかもしれません。勿論、先生に聞くのも良い方法です。少ない人数だからこそ、お互いの協力がとっても大切です!
また、演奏技術の向上の仕方のアドバイスとして、以下のことをおすすめします。
⒈「憧れの音を持って一つの目標にする」このご時世では難しいですが、プロの音を聴き、その音を目指すことが良いと思います。また、YouTubeにもプロの演奏は投稿されていますよ! もちろん、まったく同じ音は出せませんし、自分自身の音は持ってもらいたいので、聴き過ぎに注意です。
⒉「自分の音を分析」スマホや録音機などが学校で使えれば、それで自分の音を聴いて分析してみましょう! 良い点と悪い点をしっかりと把握できれば、練習も効率化できます。スマホや録音機が使えないのであれば、顧問の先生や部員に聴いてもらうのも一つの方法です。
⒊「トロンボーンの先生にレッスンしていただく」楽器の演奏技術に関わるので、当然専門の先生に見ていただくのが一番ですが、東京佼成ウインドオーケストラのホームページに「奏法Q&A」というコーナーがあるので、そちらを参考にされても良いかと思いますよ!現在は質問を受け付けていませんが過去のものを閲覧できます。基礎練習はもちろんしっかりやっているとおっしゃっていますが、その基礎練習は何の教則本に基づいているかも念のためチェックしてほしいです。また、そこにアドバイスが書いてあったりもします。僕は、『The Remington Warm-Up Studies』という本を先生にすすめられて、それを使っています。基礎練習のほとんどをカバーできるので、個人的にもおすすめです。
不安な気持ちは良く分かります! ですが、それが演奏に悪影響を及ぼすことがあるので要注意です。気持ちって簡単に演奏に出るものなんです! 息も酸欠になるくらい入れているとおっしゃっていますが、肩に力が入るとか、体がカチコチになるなど、異常に力んで吹いていませんか?教わったと思いますが、力んでしまうと、息を入れても音が響きません。不安が解消できたらこの部分にも注目してください!
仲間の足を引っ張っているのではないか。という不安は共感できます! だけど、それが原因で部員との間に、話にくいなどの、壁ができるとまずいから、ぜひ仲間と話して協力できると良いと思います! 仲間も同じことを思っているかもしれないからね。(夏空=高校3年男子)
◾️練習メニューを見直してみては
私も、吹奏楽部です。私は小学校から吹奏楽をしていますが、小学校は弱小校だったのに対し、中学校は強豪校です。なので、中学に入ったばかりのときはすごく苦労しました。音色が汚い、音程が合わないなど……。
楽器が上手くなれないのも辛いですが、顧問に注意されるのも辛いですよね。期待されてない、必要とされてないと落ち込んだり、周りの空気に押し潰されそうになったり……。でも今はいろいろな練習メニューを経てだんだん音色も良くなってきました。
投稿者さんは基礎練もきちんとしているそうですね。基礎練のメニューを変えてみるのはどうですか?また、先輩方が自主練でやっていたことを形からでもいいのでやってみてもアリかなぁと思います。吹奏楽は一見センスに見えますが、その裏には必ず努力があると思います。私は部で見ている限り、練習を真面目にしている人の方が、もともと上手い人よりもずっと上手くなっていたりします。投稿者さんも上手くなれます! 頑張ってくださいね!(Sami=中学2年女子)
あなたの悩みもお寄せください
高校生・中学生の読者のみなさんが同世代にアドバイスしてほしい悩みを募集しています。クラスや部活動、行事のこと、友達関係や家族のことなどどんなでも構いません。どんなことで悩んで、何を知りたいか、今はどんな状況なのかをLINEアカウント「高校生新聞編集部」に送ってください。メッセージの最初に「お悩み相談」であること、学年・性別・ペンネーム(本名・アカウント名は掲載しません)を明記してください。相談に回答できない場合もあります。記事で紹介させていただく場合は編集部から連絡します。