7月16日(木)に放映開始したドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)。病院内で働く「病院薬剤師」にスポットを当てたストーリーで、知られざる薬剤師の仕事内容がわかると話題だ。今回はドラマのシーンを振り返りながら、病院薬剤師の仕事に迫っていこう。

 

 

【ストーリー】
葵みどり(石原さとみ)はキャリア8年目の薬剤師。みどりは「薬は患者の今後の生活につながるからこそ、その人自身を知る必要がある。それが、薬剤師にとって何より大切だ」という信念を持っている。1人でも多くの患者を救いたいという思いから、ついつい患者に深入りして時間をかけてしまい、他の薬剤師からはもっと効率的に仕事をすべきだと叱られることも。だが、すべては患者の“当たり前の毎日”を取り戻すため-。チャームポイントのお団子ヘアを揺らしながら、患者一人一人と真摯(しんし)に向き合っていく。

【病院薬剤師の仕事01】心臓マッサージ

第1話の冒頭でみどりが手伝っていた心臓マッサージのシーン。蜂に刺されて救急センターに搬送された患者が心停止に陥ってしまったためだ。体力のいる作業のため、ときには手伝うこともあるのだ。

【病院薬剤師の仕事02】処方箋の疑義照会

医師が出した処方箋の間違いを確認することは病院薬剤師に限らず薬剤師の大事な仕事だ。ドラマでは、みどりの疑義照会をきっかけに妊産婦の無事な出産につながったが、疑義照会は法律でも定められている薬剤師の義務。患者の命に関わる重要な仕事の一つといえるだろう。

 
 
薬剤師を目指せる大学をチェック!(高校生新聞オンライン内記事リンク)

岩手医科大学 /薬学部

昭和薬科大学 /薬学部[薬学科(6年制)]

東京薬科大学 /薬学部[医療薬学科、医療薬物薬学科、医療衛生薬学科( いずれも6 年制 )]、生命科学部

星薬科大学 /薬学部[薬学科(6年制)、創薬科学科(4年制)]

明治薬科大学 /薬学部[薬学科(6年制)、生命創薬科学科(4年制)]

【病院薬剤師の仕事03】医療用麻薬の保管管理

第2話では、厚生労働省の麻薬取締官が医療麻薬の管理調査にやってくる。病院では、扱っている医療用麻薬が適切に管理されているかはとても重要。「麻薬及び向精神薬取締法」により規定されており、適正に使用されるように施用の制限、管理義務、保管義務、記録義務等が課されているのだ。ドラマでは薬剤部の販田部長(真矢ミキ)がその対応をする様子が描かれているが、現実にどの病院でも速やかに在庫把握ができるような管理体制が敷かれている。

【病院薬剤師の仕事04】子どもが苦手な薬の飲み方を…

同じく第2話では、薬を飲まない少年・礼央が登場。ほかの薬剤師が手を焼く礼央に対し、みどりはチョコアイスに混ぜることを教える。良薬口に苦しというように、苦い薬は多いが、子ども用の薬には味に工夫がされていることが多い。そういった薬はオレンジジュースなどの有機酸に溶かして飲むとコーティングがはがれてしまい、かえって苦くなってしまうことも。その点アイスクリームは、舌を冷やし、味覚を鈍らさせて一時的に苦味を感じにくくする効果があるそう。「薬の味見オタク」でもあるみどりが本領発揮した場面だ。病院薬剤師に限らず、薬剤師は「味」という評価基準も加味して薬を選択している。

ドラマのタイトルは、「アンサング ヒーロー(unsung hero)」=「縁の下の力持ち」という言葉と、主人公が女性であることから、おなじみのヒロイン「シンデレラ(Cinderella)」に由来している。普段意識することが少なかったという人も、医療に欠かせない薬剤師という仕事について知るきっかけになるのではないだろうか。

 
『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)
放送日:毎週木曜日22:00~
キャスト:石原さとみ、西野七瀬、成田凌、桜井ユキ、井之脇海・真矢ミキ・田中圭
公式サイトはこちらから!