みなさんの両親の仲は良いほうですか?それとも……。高校生のRKさん(3年)は、子どもの頃から夫婦げんかが日常茶飯事という家庭で育ちました。高校生になったからこそ言える、夫婦仲が悪い環境での子どもの気持ちを打ち明けてもらいました。

けんかの声、物音…胸騒ぎがして

夫婦げんかを見たことはありますか。私にはそれが日常でした。

現在は父の単身赴任でなくなりましたが、あの日々を昨日のことのように思い出せます。

けんかの声がすると、胸騒ぎがして虚しい気持ちになった(写真はイメージ)

小さな子どもの頃から、けんかの声や物音が聞こえてくると、胸騒ぎがして虚しい気持ちになりました。できれば関わりたくないけれど、止めずにはいられず、振り回されてきました。

張り詰めた家の中で、子どもは気を遣うことを強いられます。けんかを止めようにも、当事者の感情でしか解決できないため、子どもの意見が聞き入れられることはありません。

もっとけんかがヒートアップしていたらどうしようと、学校にいても不安になります。家に帰ってみると、あっさり仲直りしていることもありました。そんな毎日に、心が折れかけたのを覚えています。

あの時笑って愚痴を言えたらよかった

当時の私や同じような状況にいる人に、今、伝えたいことがあります。「周りに相談しても良い」ということです。あの時、笑って愚痴を言える友達がいればよかったと思います。人に相談する勇気がなかった私ですが、今考えると、親身になって聞いてくれる友達もいたのかなと思います。一人で抱え込みすぎないでください。

何ができるか考えることも大切です。私は、けんかから学ぶことができました。片方が譲歩し感情をぐっと抑えれば、けんかは起こりません。社会には時に理不尽なこともあり、つい感情的に怒ってしまいそうになりますが、いったん冷静になり、けんかをするよりも賢い解決策を考えた方が良いと思います。

一人で抱え込みすぎないことが大切(写真はイメージ)

子どものときに感じた感情を忘れないで

夫婦げんかを見た、子どもとしての自分の感情を覚えておくことも大切です。けんかが止められなくて、無力に感じられるかもしれませんが、つらくても、その時の感情を忘れないようにしてください。

そして、考えるのです。どうしたら、自分の子どもには、こんな思いをさせないようにできるのかと。今は、せめて子どもの側の感情を親になるまで忘れないよう、大事にしていかなければと思います。(RK=3年)