いつもと同じ毎日が続く。今日もやりたいことが思い通りにできなかった。そんな日々に心を痛めていた高校生記者のかなかもさん。「一日を1ミリだけ楽しくする」考え方をするようになってから、気持ちが楽になったそうです。詳しく教えてもらいました。

夜寝る前に自己嫌悪に……

ふと、何もかも投げ出してしまいたくなるときがあります。何かがしんどくて逃げ出したくなるのではなく、きっと明日も今日と何も変わらないと思えて、全てがおっくうに感じてしまうのです。

いつもとは違う道を通ったときに撮った風景

学校に行き、家に帰ると提出課題を終わらせ、翌日に備えてできるだけ早く寝る。高校生なら当たり前のようなルーティーン。ですが、ふと自分の一日を振り返ったとき、まるでそこには自分の心がなく淡々と作業をこなしているだけのようで、毎日がそんな同じ日の繰り返しのように感じてしまいます。

今日こそは、いつもはしないことをしてみようと意気込んでみても、やらなければならないことと、やりたいことのどちらも結局あまりできない。夜寝る前に一日を振り返ると、「今日何ができたんだっけ」と自己嫌悪に陥っていました。

ほんの些細なことでもいい

そんな私に精神的な余裕を与えてくれたのは、「1ミリだけ」1日を楽しくしようという心がけです。

大そうなことをする必要はなく、例えば髪型を変えてみたり、下校時に最寄り駅の1つ手前で下りて歩いて帰ってみたり、キャンドルをつけてお風呂に入ってみたり、ほんのささいなことでいいのです。

「1ミリ」という、ちょっとしたことから始めることで、何かをしなくてはと焦る気持ちがなくなり、2ミリ目に何か頑張ってみようと思えたりします。

キャンドルをつけてお風呂に入ってみる

言葉にできない複雑な気持ちと向き合える

成績、進路、人間関係など、日常生活の中で、言葉にできないような複雑な気持ちになることも多々あると思います。そこでぶつかる壁は、きっと自分のせいでもなければ他の何が悪いのでもなくて、自分でも何に困って悩んでいるのかさえわからないから、誰かに話を聞いてほしくても、どう伝えていいのかわからない……。

そんなときに、自分の心とうまくつき合う私なりのマインドセットの方法が、「1ミリだけ」と考えることなのです。皆さんもそんなふうに気楽に考えてみてはいかがでしょうか。毎日を、少しでも充実したものにするヒントになれば、とてもうれしいです。(高校生記者・かなかも=2年)