新型コロナウイルスの感染拡大のため、全国の大学が新学期の授業開始を遅らせたり、インターネットを使った遠隔授業に切り替えたりしている。文部科学省は、4月10日時点の各大学の対応を調査した。8割以上の大学が授業開始を延期し、1割の大学が遠隔授業として例年通りの日程で新学期を始めようとしている。遠隔授業の実施は8割以上の大学などが決定、または検討している。新型コロナの収束が見通せない中、ネットを使った遠隔授業を実施する大学が増えそうだ。

調査によると、授業開始の延期を決定または検討しているのは、国立大学の90.7%、公立大学の85.4%、私立大学の85.2%。一方、授業開始時期は例年通りとして、インターネットを使った遠隔授業を実施する(検討中を含む)のは、国立大学の9.3%、公立大学の11.2%、私立大学の11.3%だった。例年通りの日程で通常授業を始めようとしている公立大学の2.2%、私立大学の2.7%だった(国立大学は該当なし)。

高等専門学校を含め、全国の大学などの85.8%が授業開始を遅らせ、11.2%が遠隔授業として新学期を通常通り始めようとしている。

多くの大学が遠隔授業の実施を決めたり、検討したりしている。国立大学で実施を決めたのは74.4%、検討中は20.9%。公立大学では41.6%が決定し、46.1%が検討中だ。私立大学では、46.0%が決定し、36.4%が検討中だ。