勉強、部活、課外活動など、現代の高校生は忙しい日々を送っています。昔はどうだったのでしょう。今から約60年前、1960年頃に高校生活を送っていたおばあちゃん(76歳、高知県出身)にインタビューしました。(高校生記者・高橋里奈)

教室から海が一望できた

――どんな学校に通っていたの?

共学で1学年5クラスあって、1クラス50人いたかな。男女比は1対1。丘の上に学校があって、毎日歩いて登下校していたの。そのおかげで体力もついたと思うわ。

景色はとても綺麗で、教室からは海が一望できたのよ。船やタンカーが行き来しているのも見えた。

――すごく綺麗なところで勉強できたんだね。

緑がいっぱいで青空、自然豊かな中で勉強できたことを誇りに思うわ。今のコンクリートばかりを見ると、想像つかないかもしれないけど、本当に綺麗だった。学校の校則は緩かったね。

おばあちゃんが通っていた高校の様子

体育の授業で川に泳ぎに行った

――部活は何に所属していたの?

たくさん種類があったけど、魅力的な部活はなかったから所属していなかったの。音楽や美術、体を動かすことは好きではなくて……。

でもプールは好きだった! 学校にプールはなかったけど、学校の近くに川があって、体育の授業で泳ぎに行っていたの。とても楽しかった!

テレビも宿題もなくて規則正しい生活を送れた

――放課後は何をしていましたか?

部活には所属していなかったから、まっすぐ家に帰って、家のお手伝いをしていたの。

学校の先生を一人家に泊めさせてあげていたし(ホームステイ)、きょうだいが4人いたから、親のお手伝いはたくさんしていたね。

――そうだったんだ。今の生活と、どんなこが違った?

スマートフォン、携帯電話、テレビもなかった。宿題もなかったから、9時ぐらいには寝て、6時には起きて、規則正しい生活を送れていたかな。

昔の写真を振り返りながらインタビュー

人生は一度きり 勉強できる環境に感謝して

――今の高校生にメッセージをお願いします。

今の高校生は勉強がいっぱいできるから、とても幸せそうに見える。昔は、勉強をしたくてもお金がなくてできなかった人がたくさんいたから……。

――昔は勉強したくてもできなかった人がいたんだね。

今は、テレビやスマホがあって、なかなか勉強をしたい気持ちにならない人もいると思う。でも、人生は一度きり! 今勉強できる環境にいることに感謝して、ぜひ勉学に取り組んでほしいと思うわ。

取材後記・スマホから離れて勉学に励みたい

インタビューをしてみて、おばあちゃんが高校生だった頃は、今とは全然違う学校生活を送っていたことが分かりました。

今は、スマホやテレビによって多くの時間を失われて、勉強時間や睡眠時間を十分に確保できていない人が多いです。その一方で、昔は規則正しい生活を送れていて、今より充実した生活を送れているようにも感じられました。

私も一度、スマホから離れた生活をして、昔は勉強をしたくてもできなかった人がいたことを心に留めつつ、勉強ができる環境にいることに感謝して勉学に励んでいきたいと思います。