全日本柔道連盟のジュニア強化指定選手、浜未悠(東京・淑徳3年)が昨年に続き、全国高校総体(インターハイ)に出場する。高校1年時から注目されてきた逸材。けがや病気で苦しんだ時期もあったが、高校最後のインターハイで個人(78㌔級)、団体両方での頂点を目指す。 (文・写真 小野哲史)
■東京優勝にも反省しきり
5月の東京都予選78㌔級では、初戦の準決勝が試合時間32 秒、決勝が1分41 秒。2試合とも相手を全く寄せつけずに完勝したが、自身は「試合運びが、ふがいなかった」と反省しきりだった。
3月の全国高校選手権前に感染症を患って約1カ月半の入院生活を強いられ、十分な練習を積めなかった。優勝を決めてもなお、酒井健弥監督から「このままじゃ駄目だ」と喝を入れられたのは「もっとできる」という期待の裏返しだったに違いない。
浜が追求する「自分の柔道」とは「足技で徹底して攻め、最後に得意の内またで一本を取る柔道」だ。身長161㌢と、78㌔級では小柄だが、団体戦ではポイントゲッターを務め、普段から明るいムードメーカーでもある。
■苦しみ超えてタフに
昨年のインターハイでは個人戦(78㌔級)で初戦敗退。その時の屈辱を糧として練習に励み、柔道ができず苦しんだ時期も乗り越えた。心身ともにひと回りタフになった浜は「淑徳はどこにも負けないぐらいの練習をしている。インターハイでは個人、団体の両方で優勝します」と頂点だけを見据えている。
淑徳からは浜のほかに、大村美葵(3年)が48㌔級に出場する。
(プロフィル)
はま・みゆう 1997 年11 月9日生まれ。2013 年の全日本ジュニア体重別選手権78㌔級で高校1年時に準優勝。14 年のロシア・ジュニア国際78㌔級で優勝。161㌢。