文部科学省は、2018年度に全国の学校で起きたいじめなどの件数をまとめ、発表した。
学校側は把握しているいじめは、小中高校と特別支援学校をあわせて54万3933件だった。
前年より3割増加
前年度(41万4378件)より約13万件(31%)増えた。児童や生徒1000人あたりで約41件起きている計算だ。内訳は次の通り。
小学校:42万5844件(前年度は31万7121件)
中学校:9万7704件(前年度は8万424件)
高校:1万7709件(1万4789件)
特別支援学校:2676件(2044件)
いずれの学校段階でも増えているのは、いじめを学校側が把握し、報告することが定着しつつことが背景にあるようだ。いじめを把握しているという報告した学校は、全体の81%(前年度は74%)だった。把握しているいじめのうち、84%(前年度は86%)がその後解消したという。
「からかい」「ぶつかり」「仲間はずれ」など
いじめの内容で多いのは次の通り。
「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句など」:63%(高校では61%)
「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、けられたり」:21%(高校では10%)
「仲間はずれ、集団による無視」:14%(高校では16%)
「パソコンや携帯電話などで、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」は、全体では3%だが、高校では19%に上った。
いじめが発見されたきっかけは、「アンケート調査など学校の取り組み」(53%)、「本人からの訴え」(18%)、「学級担任が発見」(11%)の順で多かった。