東京工業大学は2020年度の入学者を対象とした大隅良典記念奨学金の予約採用の応募受け付けを始めた。地方出身枠に加え、今回から親が4年制大学を卒業していない人を対象とした「ファーストジェネレーション枠」を設けた。いずれも応募締め切りは11月11日まで。

大隅良典栄誉教授

この奨学金は、16年にノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典栄誉教授からの寄附を原資にして18年度入学者から始めた。将来の我が国を支える優れた人材を全国から集め、育てる目的だ。

20人に月額5万円を給付

選考後、対象者には12月に内定通知を出す。東工大の入試に合格して入学すると、学士課程の標準年限(4年間)を上限に、月額5万円の給付を受けられる。修士課程に進み、資格を満たした場合はさらに2年間、給付される。2つの枠を合わせた採用予定数は約20人。いずれも評定平均4.3以上相当が要件で、世帯所得の要件もある。

地方枠は首都圏以外の高校出身者対象

地方出身枠は、東京、埼玉、千葉、神奈川を除く地域の高校に在学し、自宅通学ができない人が対象。各高校から1人推薦できる。

新たな枠は親が4大卒でないことが要件

ファーストジェネレーション枠は、高校を通さずに応募する。両親とも(母子父子家庭の場合は扶養している親が)4年制大学を卒業していないことが応募資格。ファーストジェネレーションは一般に、家族で初めて大学に進学するという意味で使われることが多いが、この奨学金では兄や姉が4年制大学に入学していた場合も応募資格がある。

募集要項は、東工大のウェブサイトに掲載されている。