難しいイメージがある奨学金制度。高校生から編集部に「奨学金について何も分からない」という声が寄せられた。使う人が多い日本学生支援機構の奨学金について、申し込み時期を、ファイナンシャルプランナーの久慈拓也さんに簡単にわかりやすく解説してもらった。

高3のうちに申し込むのが◎

―どうやって申し込めばいいですか?

大学進学前に高校を通して申し込む「予約採用」と、進学後に大学を通して申し込む「在学採用」があります。どちらで申し込んでもかまいませんが、今の時点で奨学金を利用しようと決めている高校生には予約採用をおすすめします。

―それはなぜでしょうか?

初回の振り込みは、大学入学後に出す「進学届」の提出時期によって決まるからです。予約採用では最短で大学1年次の4月に振り込まれますが、入学してから申し込む在学採用では4~5月分の奨学金がまとめて「6月」に振り込まれるケースが多いです。そのため、その間の生活費を別に準備しておく必要があるのです。

早めに高校に確認して

―予約採用の申込期間はいつですか?

3年制の高校で在学中に申し込む場合は、高3の4月~7月末の間です。期間は高校ごとに設定されます。「申し込もうと思ったら締め切りが過ぎていた」ということのないよう、高3になったら早めに学校に確認しましょう。

―在学採用の申込期間は?

在学採用の受付は春と秋に定期的に行われ、何年次からでも申し込めます。

―大学生になってから家の経済状況が急に悪くなったときに、助けてくれる制度はありますか?

在学中に家族の日常生活を成り立たせるお金を稼いでいる「生計維持者」、つまり原則として父親や母親が病気になったり亡くなったりして、家計が急変した場合にいつでも申し込める「家計急変採用」「緊急採用」「応急採用」もあります。

記事は2025年4月時点の情報に基づいています。詳しくはは日本学生支援機構の公式サイト(https://www.jasso.go.jp/)を参照してください。