【主将の進む道】藤代稜之(兵庫・長田硬式野球部3年)

部員の心を一つにすべくチームをまとめる藤代稜之

選手投票で主将になりました。「甲子園で1勝」を目標に掲げていますが、新チームが始動した昨夏の時点では、その目標がどれくらい難しいかを理解している選手と、そうではない選手の意識の差が大きかった。先輩の代から試合に出ていた選手と出ていない選手の違いです。

「本当に勝ちたいか」を問う

昨年9月の秋季兵庫県大会1回戦の市尼崎戦ではミスした後に、意識の差もあって流れを引き戻せない場面がありました。2点先取した裏の守備で1つのミスを相手に突かれ、同点に追い付かれました。最終的には延長十一回サヨナラ負け。あの試合に勝てるかどうかは、本当に勝ちたいと思うかどうかの差だったと思います。

市尼崎戦の後に選手たちでミーティングを行いました。「目標は何か」「(それは)『甲子園で1勝』ではないのか」と強調しました。「特に、夏の兵庫県予選は5、6点くらいのリードなら相手にひっくり返されるという危機感を持って戦おう」と話しました。大会まで常に声を掛け続け、最後まで諦めないチームをつくり上げるつもりです。 (構成・白井邦彦)

TEAM DATA

部員58人(3年生21人、2年生19人、1年生14人、マネジャー4人)。1922年創部。部のコンセプトは「文武不岐」。野球を学び、野球で学ぶという意味が込められている。2016年、21世紀枠で選抜大会に出場。