寝る前に体を動かしたいとき、何をすれば効果的なの? おすすめのエクササイズを肥満外来の専門医・藤桂子先生に聞いた。(野口涼)

Q. 寝る前におすすめのエクササイズは?

A. 交感神経を刺激しない運動をしよう。

 

腹筋などのハードな筋トレや息が切れるような激しい運動は控えたほうが得策です。理由は体が目覚めて「交感神経モード」に突入し、眠れなくなってしまうから。

では、就寝前のエクササイズはどのようなものがいいのでしょうか。おすすめなのは「ドローイン」という深呼吸の一種。深い眠りをサポートする作用があるほか、インナーマッスルと呼ばれる体の内側の筋肉を活性化させる働きもあります。

ドローインで疲れた体をリラックスさせよう

ドローインのやり方を説明しましょう。疲れた体をリラックスさせるイメージで試してみてください。

①    足を肩幅に開いて立ちます。頭と脚が上下に引っ張られるように背中が伸びるように姿勢を正しましょう。
 ②    手をおなかに当てて、通常の呼吸のときのおなかの動きを確かめます。
 ③    息を大きくゆっくり吸い込みます。このとき、おなかが大きく動くのを意識してください。おなかは前に張り出すよりも、脇腹や後ろが広がるように動かすのがポイントです。
 ④    息をゆっくり吐きます、このときおなか(おへそから指4本分くらい下にある丹田という部分)を意識してへこませるようにします。
 

 

藤桂子先生
(佐藤桂子ヘルスプロモーション研究所)

さとう・けいこ  30年で3万人の肥満治療をした肥満外来専門医。著書に『ダイエット専門医の一生太らない食べ方』『痩せるための睡眠と食事 25の秘訣』など。