5月1日から元号が平成から「令和」になります。新元号決定の舞台裏がわかってきました。報道や政府の発表をもとに解説します。

Q 選定手続きは非公開?

A 政府は、「令和」以外の候補を明かしていません。安倍首相は出演したテレビ番組で選定手続きを記した行政文書の公表のめどを「30年後」とする考えを示しています。

Q ほかにはどんな候補があった?

A 報道機関の政府関係者への取材で、元号の「最終候補」として4月1日に有識者や大臣などに示されたのは次の案と「令和」の6案だったことが明らかになっています。

「英弘(えいこう)」

「久化(きゅうか)」

「広至(こうし)」

「万和(ばんな)」

「万保(ばんぽう)」

これらの案は中国の古典や、古事記・日本書紀という日本の古典を出典としているようです。

Q 考えた人は万葉集の専門家?

A 「令和」を考えた人も政府は明かしていません。菅官房長官は記者会見で、元号と特定の人物が結び付けられることを避けたい、という趣旨の説明をしています。報道によれば、万葉集を専門とする国文学者の中西進さん(89歳)が考えたのではないかとみられています。中西さんは子どもたちに万葉集を講義する催しを全国で開くなどして万葉集の普及につとめてきました。ご自身は、令和を考えたかどうか、報道機関の取材には答えていません。

Q 「令和」と西暦の使い分けは?

A 官庁など行政機関が作成する文書では、これまで年号は原則として「平成」が使われてきました。今後は「令和」が使われるとみられます。菅官房長官は、民間企業や国民は、これまで同様、西暦か「令和」が自由に判断することになるという考えを示しています。

Q ローマ字表記は?

A 国の公文書では「Reiwa」と表記されます。