Q.E判定が出た大学はあきらめるべき?

A.あきらめなくてもよいが、反省は必要。

 

落ち込まず、勉強法を見直すきっかけに

E判定をどう捉えるべきかは一概には言えませんが、模試ではE判定ばかりだった人が志望校に合格することもあります。重要なのは入試本番であり、それまでの模試での失敗は「今のうちに弱点が見つかってよかった」と考えて、落ち込みすぎないようにしましょう。

ただし、模試の結果を受けて、きちんと反省することは必要です。できなかった分野は「何が理解できていなかったのか」を見直し、自力で問題を解けるようになるまで復習してください。なかなか点数が伸びない科目がある場合は、勉強のやり方そのものを見直す必要もあります。「参考書を読むだけ」といった負荷の少ない方法で勉強していた場合は、「問題集を解く」「なぜそのような解き方になるのかを説明してみる」というように、より負荷の高い勉強方法に切り替えましょう。

主催団体が異なる複数の模試を受ける

模試の偏差値は主催する団体によって変わるため、自分の正確な学力レベルを知るには、主催するところが異なる模試を複数受けることが大切です。また、判定を出す大学を難関大学ばかりにすると、E判定が出たとしても「難関大学だから仕方ない」と言い訳して、復習がおろそかになってしまうことがあります。少なくとも1つはA判定かB判定がつきそうな大学を記入した方が、「この判定がCやDに落ちないように頑張らなければ」という危機感が芽生え、勉強に身が入りやすくなりますよ。

船登惟希(ふなと・よしあき) 東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。