北海道大学(北大)の2019年度一般入試は、前期日程は1924人の募集に対し、5843人が志願し、志願倍率は前年と同じ3.0倍だった。後期日程は492人の募集に対し、4498人が志願し、志願倍率は9.1倍と前年(8.2倍)より上がった。

文学部・教育学部が志願者大幅増加

北海道大の入試は、学部別の入試と、文系、理系という大きなくくり募集する独自の「総合入試」とがある。総合入試の入学者の学部は、本人の志望と入学後の成績により1年生の終わりに決まる。入学後に進む学部をじっくり考えたい人向けの入試だ。

19年度入試前期日程の文系の志願者の内訳をみるとは、文学部が前年比144%と大きく増えた。教育学部も前年比137%と増えた。いずれも前年度入試で志願者が減った反動があるとみられる。法学部(前年度比119%)は前年に続き増えた。経済学部(97%)は前年度まで2年連続で増えたが、今年度はやや減った。文系の総合入試(70%)は、95人の募集に対し278人が志願。倍率は2.9倍で、前年度の4.2倍から大きく下がった。前年度まで志願者が3年連続で増えた反動もあるとみられる。

医療系学部学科が志願者減

前期日程の理系は、理学部、工学部、薬学部、農学部が学部ごとの入試を実施しない。理系の総合入試は1017人を募集し、2956人が志願。倍率は2.9倍で前年と同じだった。学部ごとの入試を実施した医学部医学科の志願者は前年比90%。医学部保健学科は89%、歯学部は91%と減少した。一方、水産学部(107%)、獣医学部(109%)は増加した。

後期は歯学部、経済学部、獣医学部など大幅増加

後期日程は学部ごとの入試のみ実施する。歯学部(160%)、経済学部(140%)、獣医学部(126%)、法学部(122%)、水産学部(118%)、教育学部(116%)などで志願者を増やしている。志願者を減らしたのは理学部(94%)だけだった。

北海道大学の2019年度一般入試の志願状況

倍率の後のカッコ内は前年度。

(前期日程)

総合入試文系(95人募集) 278人志願 2.9倍(4.2倍)

総合入試理系(1017人募集) 2956人志願 2.9倍(2.9倍)

文学部(118人募集) 463人志願 3.9倍(2.7倍)

教育学部(20人募集) 67人志願 3.4倍(2.5倍)

法学部(140人募集) 420人志願 3.0倍(2.5倍)

経済学部(140人募集) 378人志願 2.7倍(2.8倍)

医学部医学科(97人募集) 307人志願 3.2倍(3.5倍)

医学部保健学科(142人募集) 408人志願 2.9倍(3.2倍)

歯学部(30人募集) 107人志願 3.6倍(3.9倍)

獣医学部(20人募集) 113人志願 5.7倍(5.2倍)

水産学部(105人募集) 346人志願 3.3倍(3.1倍)

前期日程合計(1924人募集) 5843人志願 3.0倍(3.0倍)

(後期日程)

文学部(37人募集) 318人志願 8.6倍(8.2倍)

教育学部(10人募集) 122人志願 12.2倍(10.5倍)

法学部(40人募集) 406人志願 10.2倍(8.4倍)

経済学部(20人募集) 220人志願 11.0倍(7.9倍)

理学部(66人募集) 627人志願 9.5倍(11.0倍)

医学部保健学科(18人募集) 174人志願 9.7倍(8.6倍)

歯学部(8人募集) 174人志願 21.8倍(13.6倍)

薬学部(24人募集) 241人志願 10.0倍(10.0倍)

工学部(151人募集) 1292人志願 8.6倍(7.6倍)

農学部(53人募集) 408人志願 7.7倍(7.0倍)

獣医学部(15人募集) 117人志願 7.8倍(6.2倍)

水産学部(50人募集) 399人志願 8.0倍(6.7倍)

後期日程合計(492人募集) 4498人志願 9.1倍(8.2倍)