高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q.苦手な先生に当たってしまったら?

A.オンライン授業や参考書などを活用しよう。

 

学校以外にも学ぶ手段はある

先生との相性が悪いからといって、その先生に教わっている科目を「嫌い」「自分には向いていない」と決めつけるのはやめましょう。オンライン授業を受ける、参考書を読むなど、学校の授業のほかにも勉強する方法はたくさんあります。その科目に適性があるかどうかは、外部のサービスも活用してから判断した方がよいでしょう。

オンライン授業は目的を明確に

オンライン授業を受けるときは、学校の授業と同じようにノートを取り、先生の話のポイントはメモしておきます。既に分かっていることの解説部分は早送りし、進みが遅いと感じる場合は倍速で再生すると時間を有効に使えます。大切なのは、ただ「動画を見た」ということだけで勉強した気になるのではなく、「自分がよく分かっていない部分を補う」という目的を忘れずに「何を」見るかをよく考えることです。

英語ではラジオ講座もありますが、ラジオ講座は入試対策としては効率が良いとは言えないので、やはり聞いただけで安心することがないように注意が必要です。

参考書は解説が分かりやすいものを

時間を取らずに、自分が知りたい部分だけを何度も読み返せるという点では、参考書も優れた学習ツールであるといえます。参考書は難しいものではなく、教科書の内容を詳しく解説した分かりやすいものを選ぶのがポイントです。そして、参考書やオンライン授業で理解を深めたら、問題演習に取り組んで「解く力」をつけることを心掛けましょう。

船登惟希(ふなと・よしあき) 東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。