「臨(りん) 孫秋生造像記(そんしゅうせいぞうぞうき)」

新潟高校(新潟) 中山愛唯さん(3年)

(2018信州総文祭書道部門奨励賞)

「孫秋生造像記」という石に刻まれた書の臨書をしました。造像記は方筆(鋭く強い印象を与える書き方)で、力強い楷書です。より美しく表現するために、制作期間の半分以上を使って文字構成を考えました。試行錯誤するのは楽しい時間でもありました。また、黒々とした墨の魅力を最大限に引き出せるように、堂々と落ち着いた線を意識して練習してきました。渇筆(字をかすれさせること)の具合を調節するのが難しかったです。

私は練習するときに常に作品を遠くから見たイメージを浮かべることを心掛けています。1枚書き終わったら紙面の真上から写真を撮って、前回と比べて良くなった点、悪い点などを毎回考察していました。常に改善点を頭に入れて、書くたびに前の作品よりも良くなるようにしました。この方法は、大きい作品を作るときは特にお勧めです。