高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q. 勉強の成果を実感できるようにして、モチベーションを維持する方法は?

A. 日々の勉強を「見える化」しよう。

 

リストを作り、やり終えたら消す

自分の努力を「見える化」すると、達成感が得られやすくなります。定期テスト前の2週間ならテストまでにやるべきことを、それ以外の時期なら次のテスト勉強を始めるまでの間にやるべき問題集のページを、科目ごとに書き出してみましょう。そして、全体のペース配分を考えながら、今週1週間でやるべきことをリストアップします。それを紙に書き出し、やり終えたら線で消していくと「これだけできた!」という達成感を味わえます。やるべきことをリストアップすると「今週はここまでやれば終わり」ということが見えてくるので、やる気が持続しやすくなるというメリットもあります。

勉強した日はカレンダーに丸を

努力を「見える化」する方法としては、勉強した日のカレンダーの日付に丸をつけるのもよいでしょう。丸をつけるたびに、「今日の自分はよく頑張った!」と自己肯定感を高めることができます。カレンダーに丸が続いているのを見ると、途中で丸を途絶えさせたくないとの思いから、机に向かう意欲が湧きやすくなるはずです。

やるべきことをやったらごほうびも

このほかにも、「50時間勉強したらショッピングに行く」など、簡単には達成できない程度のハードルを設定して、達成できたら自分へのごほうびとして好きなことをやる時間を作るのもよいでしょう。「やるべきことをやったら休む」というメリハリをつけると、「ここまでよく頑張ったな」と自分に対して良い印象を抱きながらリフレッシュできます。

船登惟希(ふなと・よしあき) 東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。