内閣府が10月中旬、防災に関して広く知ることを目的にしたイベント「ぼうさいこくたい」を東京ビッグサイトなどで開催した。「私たちができる防災とは何か」を取材した。(高橋宗生・2年)
消防隊員にインタビュー
災害発生時に最前線で救助を行う消防隊員は、防災に関して何を思っているのか気になった。
東京消防庁の消防救助機動部隊で活躍する田中さんに聞いたところ、「自助(自らの生命は自らが守る)・共助(自分たちの町は自分たちで守る)・公助(行政機関などが守る)という考え方があります。災害発生時の避難場所の確認(自助)や防災訓練への参加(公助)など、簡単なことからでよいので行動していただきたい」と教えてくれた。「そうすれば、皆さんが無事なのはもちろん、われわれ(消防)の活動もしやすくなり、より多くの命を救うことができます」とのことだった。
伝言サービスの使い方
「自助」として思い浮かぶのが「災害用伝言サービス」だ。大規模災害が発生した場合に利用できる「声の伝言板サービス」で、伝言の録音と再生ができる。使い方をKDDIの方に聞いた。
まず、自宅なのか携帯電話の番号なのか、どの番号でメッセージを共有するかを家族で決めておく。そして、録音時間は30秒と短いため、5つの内容に絞ることが大切だ。キーワードは「あいたいよ」だ (表参照) 。
伝言サービスを使用するだけでも用意が必要なことが分かる。このように、防災対策は簡単なことから始めてみるといいかもしれない。
今から防災を意識しよう
他にも防災に真剣に取り組んでいる大勢の方に出会った。私たちの防災対策は十分だろうか。南海トラフ地震や異常気象など、日本を脅かす自然災害がいつ起きてもおかしくない「今」、意識の低さにピリオドを打たないといけないと思った。