東海大学健康学部の西垣景太先生に、正しいウオーキングやジョギングのやり方を教えてもらった。第6回は、効果が出る、ジョギングの適切なフォームについて紹介する。(構成・写真 小野哲史)

基本はウオーキングと一緒

ウオーキングもジョギングも、基本的な体の動かし方は同じです。ウオーキングの延長線上にジョギングがあると考えてください。

 正しい立ち姿勢を作ってから、胸を張り、あごを引いて行うウオーキングから、ピッチ(一定時間内の歩数)を上げつつ、歩幅を広げます。速く歩くのがきつくなり、両足が地面から離れる瞬間が出てくれば、それが「走っている」という状態です。

 足の運び方もウオーキングと同じで、かかとからまっすぐ足を着き、爪先から抜けていきます。幅10センチ程度の直線があると想定し、左右の足が線の外側に沿って着いていくイメージです。このとき、重心の真下に足を接地するイメージで動くと、効率よく体を前に運べます。

肘を後ろに引くイメージで

肩の力を抜いてリラックス

腕は、ウオーキングのリズムを上げれば自然と肘が曲がり、前後に振れているはずです。あまり細かく意識せず、肩の力を抜いてリラックスしたまま、肘を後方に引くように動かしてください。

横から見たときに耳や肩が体の線より前に出ていないか、猫背になっていないかなど、街中にあるガラス戸や自分の影を見ながら、姿勢やフォームをこまめに確認するのが理想です。

NGなのは、脇を開いてしまうこと(左)
脇は閉めてリラックスしよう(右)
にしがき・けいた 1981年、東京都生まれ。専門は運動心理学。現在は「運動経験と情動知能」や「幼少期の運動経験」に関する研究を行っている。