研究した自然科学部の部員たち

福島原発事故がきっかけ

福島成蹊高校(福島)自然科学部は、7年前の福島第一原子力発電所事故をきっかけに、原子力発電所から約60キロの位置にある沼に生息する微小生物の調査を始めた。発見したミカヅキモについて調べると、文献で体の一部分で放射性物質のストロンチウムイオンを吸収すると知った。そこで、ミカヅキモを汚染水処理などに使うことができないかと考えた。

ミカヅキモに注目

実験ではミカヅキモに発光ダイオード(LED)を照射し、ストロンチウムの吸収には赤の波長が効果的であることを解明した。また、特殊な光度計を用いて調べ、ミカヅキモが実際に細胞内にストロンチウムを吸収していることを確認し
た。

部長の下釜佑月さん(3年)は「採取したミカヅキモに付着しているごみなどを一つ一つ取り除くのが大変でした。結果が出たこと、それを表彰していただけたことがとてもうれしいです」と感想を述べた。