高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q. 単語集・用語集の選び方、使い方は?

 

A. 自分が使いやすい・覚えやすいと感じるものを。

単語はリスニングとセットで

英単語の暗記はリスニングとセットにして行うと効率的です。学校で指定された単語集にCDなどの音声教材がついている場合は、その音声教材を使って単語の「音」と「意味」を結びつけながら覚えるようにします。単語は覚えるのに時間がかかるので、学校の小テストや定期テストを有効活用し、高1・高2のうちからコツコツと勉強していきましょう。

市販の単語集は使いやすさを重視

英語の単語集は人によって使いやすいものが違うので、学校指定のものが自分には合わないと感じる場合は、市販の単語集をもう1冊購入してもよいでしょう。入試対策に役立つものは書店で表紙が見えるように平積みで置かれていることが多いので、その中から自分が使いやすいと思ったものを選ぶのでかまいません。どの単語集を選んでも、1冊をやり切れば相応の実力がつきます。単語集に付属している(あるいは別売の)音声CDなどを活用すれば、単語の暗記とリスニング対策を同時に進めることができます。

現代文は用語集で意味を確認

現代文には抽象的で難しい言葉が登場することが多いので、キーワードを解説した用語集で意味を確認するとよいでしょう。イラストや図解が充実した用語集を選ぶと、難解な語句の意味もイメージとしてとらえやすくなります。

一方、古文の単語・文法や漢文の句形は、覚えるべきことがある程度、限られています。そのため、単語集などでの暗記のみに力を入れるのではなく、基礎が身についたら過去問を解きながらポイントを確認していくことが大切です。

船登惟希(ふなと・よしあき)  東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。